ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
4話 救出劇と再会
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
現在、リアとツカサはまだ日が昇らぬうちに、次の村へとフィールドを疾駆していた。SAO配信がされて、茅場のチュートリアルがされるまでの4時間半の間にかなり過激なレベル上げをしたために、すでに二人のレベルは5と、ほかのプレイヤーよりもかなり前進していた。そのため、レベル1でも安全に通り抜けられるルートを走っている彼らはらくらくと余裕を持つことができていた。
ポップするモンスターを最小限の一撃で瞬殺しながら草原を突っ切ると、今度は深い森へと入ることとなる。迷路じみた小道を抜けなくてはならないが、この辺りはリアもツカサも熟知しているため、こちらも最短距離で駆け抜ける。それでもその先の”ホルンカ”という村が見えてきたときにはすでに日は昇っていた。
それもそのはず、はじめに述べたように、この浮遊城アインクラッドは円錐形の形をしており、最大となる1層の直径は10キロにも及ぶ。次の村でさえかなりの距離を走らなくてはならない。
このホルンカという村は、小さいが、ちゃんとした圏内で、宿屋や武器屋、道具屋などもあり、しかも周辺の森には、麻痺毒や武器破壊といった危険で厄介なスキルを持つモンスターはいないため、ソロで行動する者にとっては格好の狩りの拠点だろう。
焦点を合わせても十数棟しかない小さな村に、同じく小さなゲートから入る。すでにあのチュートリアルから2日も経ってしまっているのだから、彼女らと同じβテスターがこの村に来ていてもおかしくはない。だが、まだ日が昇ったばかりなので、宿屋にいるものがほとんどだろう。
「始めに何する?」
「そうだな、じゃあ武器屋に行って装備を新調するか?」
「うん、そうしよう」
短い会話をしてから、「INN」と書かれた看板がかかっている宿屋のもう一軒奥の店に入る。もちろん、プレイヤーが経営しているわけではなく、NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)と呼ばれる、システムが作り出した、人に似せたキャラがアイテムの買取や注文を受ける。
「らっしゃい。何をお探しで?」
リアとツカサが店内に入ると、胡散臭そうな老齢の男性NPCが話しかけてきた。特に仕事の容量と容姿とは関係ないので、そこは安心できる。
2人は初めの狩りで手に入れたアイテム素材を売り、少し増えたその金額でリアは簡素なベストと胸当て、ツカサは革のハーフコートを購入する。そのまま即時装備ボタンをタッチすると、その買った装備がすぐに初期装備の上にオブジェクト化された。
少々の安心感が増すのを感じながら、さっさと店を出る。
「どうする?どっちからやる?」
主語がない問いかけだったが、すぐにそれが何かということはツカサに伝わったらしい。
「…先にめんどくさいほう終わらせよう」
「了解!
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ