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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
始まりのジュレット3
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「は!? ねえちょっとそうなの!?」
バルジェンを睨みながら問いかけてくる。
うわあ、何このめんどくさい展開。と、嘆きながら首を横に振るバルジェン。
「いや、まだ、うん、ちがう?」
「ちーがーうーっつてんですけど〜!」
「貴様こそバルジェンの何だというのだ? まさかただの一目惚れでしたとか言うオチでもあるまいに」
2人の口論が熱を帯びて来たところで、ジアーデが唐突にバルジェンの背後から両腕を彼の肩に回しておぶさって来た。
ふくよかな双丘がバルジェンの背中にマシュマロのような感覚を・・・与えたのは一瞬だった。
ジアーデは直ちに全力で体重を真下にかけてバルジェンを引き倒しにかかってくる。
「うお重い重い重い、っていたのかよジアーデさん!」
「他人行儀だにゃあ、呼び捨てでいいにゃ」
言いながらどんどん加える力を上げて行く。まるでレスラーのごとく容赦のない力に冷や汗を浮かべながら耐えるバルジェン。
「ちょー、ちょー、ちょっとー、重い重い重いマジで何してん」
「女の子に体重の話をするなんてバルジェンは失礼な人なのにゃあ」
「体重関係ないじゃん、思いっきり力入れて来てるじゃんよ!」
「みゃっはー??」
楽しそうに力を入れ続けるジアーデにバルジェンが根を上げる。
「ちょっと・・・! マジで、辛いんですけど何してくれてん!」
「んー、バルジェンの体がひんやり気持ちいいから火照った身体を冷やすついでにいじめてるのにゃ」
ようやく力を緩めると、バルジェンの?にすりすりと頬ずりを始める。
本来なら、豊満な肉体で抱きつかれて頬ずりなど興奮冷めやらぬシチュエーションであろうが、圧倒的な怪力を見せつけられた後では早く食べたいと舌舐めずりされているようで若干の恐怖すら感じてしまう。
そんな彼の様子に、ジアーデはペロっと小さく舌を出して微笑んで見せた。
「ゴメンにゃちょっといじめすぎたにゃ。お詫びに何か美味しいもの作ってあげるにゃ。ゴハンまだでしょ?」
「あー、うん。しかし・・・」
言い合いを続けるエルフ娘とウェディ娘をチラ見するバルジェンを背後から抱きしめて、ジアーデは笑った。
「むしろ、お前がここにいた方が喧嘩は長引くにゃ。ジアーデもお腹すいたにゃ」
「うーんそれもそうか? じゃあ、帰る?」
「帰るにゃ?? おーんぶ??」
無邪気にバルジェンに負ぶさって彼の腰に脚を絡みつかせてくるジアーデに、彼は仕方ないと言った様子で肉付きの良い太腿に手を回して諦めた様子で歩き始めた。
「おんぶって、鎧を脱いでからにしてくれませんかね。重いんだよ」
「失礼だにゃあ、胸当ては外してるにゃ」
「もうほんとうにっ、
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