ペルソナ3
1888話
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モノレールの暴走事件の2日後の月曜日、俺はゆかりと共に普通に学校に通学していた。
いつも通りに他の知り合いと軽く言葉を交わしながら、教室に入ったのだが……珍しい事に、既にそこには順平の姿があった。
友近と何かを話していた順平は、俺達が教室に入ってきたのを確認すると、すぐに気まずそうな様子で視線を逸らす。
順平も一昨日の件は色々と気にしているのだろう。
「ふん」
そんな順平の様子を見て、ゆかりは不機嫌そうに鼻を鳴らす。
当然だろう。ゆかりは一昨日の一件がどのようにして起こったのか、しっかりと理解している。
有里がリーダーになっている事に対して嫉妬し、それが気にくわないからといって暴走。結果としてシャドウの群れに突っ込んでいき、最終的にはあのイレギュラーシャドウとの戦いとなり……自分が先走って気絶して意識を失い、有里と真田の2人を危険な目に……それこそ死んでもおかしくない程に危険な目に遭わせたのだから。
その理由が、ゆかりから見れば下らない嫉妬だけに順平に対する好感度は地に落ちたといったところか。
順平とゆかりは、前はそれなりに仲がよかったのだが……順平がペルソナ使いとして覚醒してからは、2人の仲はかなり悪くなっているな。
まぁ、その理由は順平にあるのは間違いないのだが。
自分がペルソナ使いとして選ばれた存在だと認識し、優越感を抱いている順平だ。
ましてや、タルタロスに挑むのもどこかゲーム感覚があり、その辺りの状況を考えると、色々な意味で危険なのは間違いない。
本人が一昨日の件で反省してくれればいいんだが……さて、どうなんだろうな。
ただ、正直なところ順平があの状況のままで全く態度を変えないというのであれば、こっちでも色々と考えなければいけなくなる。
桐条達とは協力関係を結んでいるが、それでも……いや、だからこそ順平の暴走行為により、危険な目に遭わせるのは出来るだけ避けたい。
もし順平が今のまま変わらないのだというのであれば、いっそ順平を影時間に関わらせなくした方がいいかもしれないな。
勿論ペルソナ使いとして覚醒している以上、影時間に関わるなと下手に言っても、本人は納得しないだろう。
それどころか、自分の力を俺達に証明する……いや、見せつける為にも、影時間に関わってくる筈だ。
そのような事にならないようにする為には、それこそ順平に戦闘への恐怖を感じさせる程に痛めつけるか……もしくは、鵬法璽を使ってもいい。
個人的にはあまりやりたくない事ではあるのだが、順平のこれからを考えれば、そうした方がいいのは確実だった。
そんな風に考えつつ、席に着き……ゆかりと話していると、やがて鳥海が姿を現して、朝のHRが始まる。
その日の授業は、特に何かおかしな事もないままにすぎていく。
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