ペルソナ3
1888話
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授業、休み時間、昼休み、午後の授業……そのような時間が経過し、やがて帰りのHRとなる。
鳥海が面倒そうに連絡事項を口にし、そしてHRが終わろうとした頃……不意に教室の中に放送の声が響く。
『2-Fの、アクセル・アルマー、有里湊、伊織順平、岳羽ゆかりの4人は、生徒会室に来て下さい。繰り返します……』
そんな放送の声が。
生徒会室と言えば、当然のようにそれで真っ先に思いつくのは桐条だろう。
そして俺と桐条は色々と噂になっているのだから、好奇の視線が向けられるのは当然だった。
それでも、俺の名前だけ呼ばれなかったのは、運が良かったというべきか。
もしこれで俺の名前だけが呼ばれていれば……色々な意味で面倒な事になっていただろう。
もっとも、呼ばれた名前では俺の名前が最初に来ていたが……これは単純に、五十音順だから、俺の名前が最初に来ただけだろう。……多分。
「あら、どうやら呼ばれているみたいね。呼ばれた4人は生徒会室に行くのを忘れないようにね。……じゃあ、これで終わります」
鳥海の言葉と共に帰りのHRは終わり、生徒達はそれぞれ帰っていく。
「アクセル、行きましょ」
「ん? ああ」
ゆかりの言葉に頷き、俺も席を立つ。
有里と順平達は……と思ったが、向こうも立ち上がろうとして、友近達に話し掛けられているのが見える。
一瞬一緒に行くか? と思わないでもなかったが、もしそのような真似をしていれば間違いなく途中でギスギスとした空気に包まれる事になる。
それはちょっとごめんだったし、俺だけではなく向こうもそれは同様だろう。
そんな訳で、結局俺とゆかりは有里達に声を掛けることもないまま、生徒会室に向かう。
「何の用件だと思う?」
「……そうだな、普通に考えれば一昨日の件だろ」
俺達4人が呼ばれたのだから、当然のように影時間だったりシャドウに関係する事に決まっている筈だった。
まさか、俺達を呼んで生徒会の仕事を手伝って欲しいとか言う訳もないだろうし。
……いや、実は有り得たりするのか?
ふとそんな思いを抱かないでもなかったが、すぐに首を振ってそれを否定する。
元々生徒会には仕事の出来る面子が揃っている筈だ。
であれば、わざわざ俺達を呼ぶような理由があるとは思えない。
まぁ、俺は何だかんだと成績がいいし、ゆかりと有里も平均以上の学力は持っている。
だが、順平の学力は決して高いとは言わない。
それどころか、友近から以前聞いた話が事実であれば、毎回のようにテストでは赤点の前後を行ったり来たりしている筈だった。
勿論学校の成績と生徒会の仕事が必ずしも比例する訳ではないのだが。
そんな事を考えながら俺とゆかりは歩き続け、やがて生徒会室前に到着する。
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