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とある3年4組の卑怯者
61 排球(バレーボール)
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「大野君、かっこいいわあ〜」
「す、杉山君・・・」
 男子もちょうど練習を切り上げてきた。
「あ、アンタ達おつかれさあん!」
 まる子が男子に向かって言った。
「お前らも練習終わったのか?」
 大野が聞いた。冬田が「やあん!」と言って顔を赤くした。
「うん、てか大変だったよ、前田さんが怒るし、泣くし・・・」
 まる子が今日の出来事を説明した。
「前田もしょうがねえな」
 杉山が呆れた。かよ子が杉山を見て非常に体が震えていた。
「あ、あ、あの・・・、す、杉山君・・・」
「おう、山田、何だ?」
「あ、あの・・・、サッカー、が、頑張ってね・・・」
「おお、ありがとう、お前もバレー頑張れよ!お互いベストを尽くそうぜ!」
「す、杉山君・・・、う、うん!」
 かよ子は杉山に励まされたことで嬉しくなった。
「花輪クン!」
 リリィが花輪を呼んだ。
「何だい?baby」
「私、花輪クン応援してるわ!」
「ああ、thank you。キミもvolleyball,fightだよ」
 リリィが花輪と談笑している所を藤木が羨ましそうに見ていた。
(あ〜あ、リリィは花輪クンと楽しそうに話してるぞ。やっぱりこんな下手な僕じゃ応援する気なんてないよな・・・)
「藤木君、君リリィが花輪クンと楽しそうに話していて羨ましいと思っているんじゃないのかい?」
「いや、そんなことないさ・・・」
 藤木は誤魔化した。
「あ、丸尾君!」
 まる子が丸尾を呼んだ。
「はい、なんですか、さくらさん?」
「あのさあ、体育館が今日1組と3組に使われててさあ、ウチは体育館裏でやったんだよ。体育館の使用を時間によってどのクラスが練習可能するか決められないかな?」
「そうですね、こちらも1組とグラウンドを半分こして使ってましたしね、5組は公園で練習したと言っていましたが、ズバリいつどのクラスが練習に使うかははっきりした方がいいでしょう!明日各クラスの先生と学級委員達と相談してみます!」
「ありがとう!」

 藤木は山根、永沢と共に帰り、二人と別れてやがて一人になると、今日の自分の情けなさを回顧した。
(ホントに今日は情けなかったなあ、これじゃあ、皆に迷惑かけて笹山さんやリリィにも嫌われちゃうよ・・・)
 藤木は家に着いた。母も父も遅くなるから今日も夕食は店屋物を出前で取ることになるだろう。家に入ろうとして鍵を開けたところ、藤木を呼ぶ声がする。
「あ、藤木君!」
 藤木が振り返ると笹山と城ヶ崎だった。
「笹山さん・・・」
「今帰るところだったの?」
 笹山が聞いた。
「うん、そうなんだ。サッカーの特訓してたんだ!ははは・・・」
「へえ、男子も頑張ってるのね。私達は今日はピアノがあって出られなかったけど、こっちも明日からバレーボールの練習
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