第07話 日米開戦 ターン07
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三国同盟締結から数日後。御前会議――
「本日、ガメリカから我が国に、また条約書が送られてきました」
「むぅ……またですか」
経済制裁や中帝国返還要求に続き追加の要求が来ることは分かっているけど鬱陶しいよなぁ。
「ふん、理不尽な要求なら叩き返せばいい。
それで、帝。この度の条約内容は?」
「はい、ガメリカは我が国と日米安全保障条約を結びたいそうです」
「日米安全保障条約……?」
「山下長官、先日の御前会議で海軍が掴んだ概要を提示したけど?」
「よもや……あの概要だけでも恥知らずなら条約がまさか送られて来るとは……」
「うん。序文は事前に掴んだ概要の通りだけど……」
<<<わかりやすい日米安全保障条約概要>>>
軍備強化を進める日本帝国は世界秩序を脅かしている。
っていうかガメリカに攻めてくる気でしょ?違うの?
攻めるつもりがないなら平和的に解決できるよね?
日本はガメリカの同盟国となって共に世界の自由と正義を守ろう。
そしたら世界を脅かす日本軍は即刻解体ね。
軍が無くなってもガメリカが同盟国の安全は責任を持って守るし問題ないよね?
「う〜ん。何度読んでも酷い。alliedって属国って意味なの?」
「な……」
絶句する宇垣。海軍の掴んでいた概要に加えさらに理不尽な要求が続く。
『1.ガメリカ企業が日本で活動する全ての障壁を排除し、日本政府として支援する事
2.ガメリカ軍が日本領域を自由に航行できるようにする事
3.惑星日本及び、主要な日本の惑星にガメリカ軍の基地をつくる事
4.日本を守るガメリカ軍には治外法権を与え、日本の法律では裁けないようにする事
5.日本はガメリカ軍への感謝の気持ちとして、
国家予算の10%をおもいやり予算として献上する事
なお指定の期日までに受諾の返答がなき場合、
我が国民と世界の安全を守る為、日本軍及び日本帝国に対し、
ガメリカは軍事行動を開始する』
「……以上です」
「ば、ばっ、ばっ、ばっ――」
「こんな馬鹿な話があるかっ!
こんなものが安全保障条約といえるか!
単に属国になれと言う要求ではないか!!」
「最後通告というより、もはや宣戦布告でも良いんじゃないでしょうか?」
「……だよね。だから皆の意見を聞きたいです」
「もはや日本人としての尊厳の問題です!
このような条約、断固拒否するべきです!」
「そのための三国同盟です」
「……東郷は?」
「私というより海軍の総意として軍の解体及び属国化は容認できません」
「伏見ちゃんも?」
「東郷長官に同意します。
軍令部としても最悪の事態を想定し以前から対ガメリカ戦のプラ
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