ペルソナ3
番外編061話 その頃の技術班 後編
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もっとも、アクセルの趣味で象徴は象徴でも、大魔王の象徴と呼ぶべき機体にしか見えなくなっているのだが。
もし何も知らない人物がニーズヘッグを見た場合、間違いなくシャドウミラーは悪の組織だと判断するだろう。
勿論シャドウミラーは1つの国家である以上、完全なる正義の味方という訳ではないし、同時に完全なる悪役という訳でもない。
それでも国の象徴たるニーズヘッグが、曰くラスボス機、曰くラスボスの次の隠しボス機と言われるような機体であるというのは色々と問題がない訳でもないのだが……それでも、今のところ特に大きなトラブルの類は起きていない。
「見えないようにか。うーん、その辺りは魔法でどうにか出来ればいいんだけどな、無理か?」
「……エヴァにゃんにでも聞いてくるか? ただ、そんなに都合のいい魔法があるとは思えないけどな」
エヴァにゃんと言われて暴れる小さな魔法使いの姿を想像したのか、男は小さく笑みを浮かべる。
そのような呼び方をした場合、氷の矢が飛んでくる可能性が非常に高いのだが。
「あ、でもグレートグランドマスターキーだっけ? ニーズヘッグにはそれがあったよな? 魔法媒体としては最高峰だって話だし、そっちの能力を使えば、意外と何とかなるかも?」
「……可能性はある、か? ただ、その辺りを聞くとなると、フェイトとかに連絡をとった方がいいんじゃないか? あれについて詳しいのは、フェイトだろうし」
取りあえず魔法でどうにか出来ないかという事でその話は一旦纏まり、次の話に移る。
「それで、他の機能の追加だが……」
基本的にシャドウミラーでは、1つの装備に複数の機能を付けるという事が多い。
それが最も発揮されているのは、やはりニーズヘッグのヒュドラだろう。
幾つもの機能がついている、ヒュドラというバインダーはレモンにとっても最高傑作の1つと断言している代物だ。
1つの部位に複数の機能を仕込むというのは、当然それだけシステムや構造が複雑になり、壊れやすくなるという事も間違いない。
だが、技術力に自信のあるシャドウミラーがそこに手を出す事になるのは必然だった。
そして実際にそれが出来るだけの能力もあった。
「うーん、尻尾全体がヒートロッドとして存在している以上、そう簡単に付け加えるのは難しいな。いっそ尻尾の数を増やすとか? 9尾の狐ならぬ、9尾のニーズヘッグみたいに」
技術者の1人がそう言うが、それは決して本音ではなく、冗談だったのだろう。
実際、すぐに他の技術者がその意見を却下する。
「尻尾1本の長さでさえどう収めるのかを苦労してるのに、9本も尻尾を付けるのはどう考えても無理だろ」
「だよなー。うん、分かってた」
「それに1本ならともかく、9本の尻尾をT-LINKシステムで
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