エイリアンVS陰陽師 宇宙人がなんぼのもんじゃい! 2
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はありますね」
土御門の秘儀『泰山府君祭』など、まさにそれにあたる。
陰陽道の主神にして冥府の主、人間の生死を司る存在に働きかけるのだ。
長く複雑な祭文や供物を必要とする儀式以外にも「手前の個室から奥の個室まで同じように呼びかけることを三回ずつ行うと三番目の個室で花子さんからの返事が返ってくる」などの都市伝説も、そのような呪術の類といえる。
「以前にもやつらを目撃したって話、笹岡さんに直接聞いてみないか?」
「かなりショックを受けていましたし、見ず知らずのぼくらが聞いても教えてくれるかどうか……。下手をしたら黒服の仲間かと思われて警戒されてしまう可能性もあります」
「そうか……。まぁ、実際おれらも黒服≠セしなぁ」
春虎たちは陰陽塾の制服を着ている。狩衣という平安時代の貴族たちが普段着にしていた服に似た、変わったデザインの制服で、男子が烏羽色で女子が純白。すでにしきたりのことは公然となった夏目も、今までの習慣で男子の制服を着ていた。
「でもこそこそ嗅ぎ回るのは性に合わないぜ」
「ぼくたちは陰陽師です、あなたは今こまっていますね。ずばり宇宙人に悩まされているでしょう。とか切り出してみる?」
「……あやしいよな」
「あやしいよね」
「う〜ん」
「あ、でも」
「でも?」
「笹岡さんの危機を救った大連寺さんがいれば話がスムーズに進むかもしれませんよ、なんといっても命の恩人なんですし、信用してくれるはずです」
「う〜ん、あいつってこういう時にはあんまり前面に出たがらない気がするけど、そうしてみるか」
「そうしましょう」
「そうしよう」
そういうことになった。
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