第七章 C.D.の計略
魔法使いと魔法少女たち
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
地方都市・見滝原市
立ち並ぶビルディング
緑の残る丘の上
綺麗に整った住宅街
怪物のように目を光らせる工場群
それらが綺麗に織りなし、一つに集まったのがこの街である。
もうそろそろ一年になるか。
未曽有の大災害によって大規模な崩壊をした都市部の一部分の復旧も終わり、街は前と同じような様子を取り戻していた。
巴マミは、2月中旬の「EARTH」所属学園高等部への受験に見事成功し、あちらの寮へと引っ越していってしまって今はいない。
美樹さやかは、様々な人たちの後押しやアドバイスを受けて、ついに上条恭介に想いを打ち明け、見事玉砕。
数週間かけて立ち直り、親友・志筑仁美と上条恭介の交際を心から祝福した。
佐倉杏子は、無事に追試乗り越えてまどか、さやか、ほむらとともに中学三年生に。
勉強などかったるいとは言いながら、元々の素養は高かったらしく、居候先であり、勉強を教えていたさやかの学力を追い抜こうとしている。
鹿目まどかは、失恋したさやかのお菓子ヤケ食いによるダイエットに杏子とともに付き合ったため、体力がそこそこ上がっていた。
たまに円環の理となった自身の「フェニックスヤミー」からセルメダルが贈られ、彼女の身体からチャリンと落ちたりしてくるが、あまりそれ以外に問題はない。
そして、彼女たちの運命を変えようとあがいた少女・暁美ほむらの現在といえば―――――
「幸せだわ・・・・」
「え?」
「どしたのほむら?」
屋上でお弁当を食べていると、ほむらがふとそんなことを呟いていた。
急につぶやくものだから、まどかとさやかは箸を止めて聞き返してしまった。
ちなみに杏子は、さやかのより多い二段弁当をしっかりと平らげお菓子をほおばっている。
「いえ・・・・まどかと、そしてあなたたちとこうして時間を刻んで、三年生になって・・・それがとても、ね」
「えへへ。もうずっと一緒だもんね!」
「いやぁ、でもほむらが言うと重みが違うよねぇ〜」
「そりゃ、さやかのかるぅ〜い頭には重いかもなぁ?」
「何だと杏子〜!!しかもそれ、私が家でとっといたお菓子!!なに持ち出してんのよー!」
ウがー!と両手を振り上げながら、逃げる杏子を追いかけ始めるさやか。
その光景を見て、あはは、うふふと笑うまどかとほむら。
そう、これこそが彼女の求めた光景。
ワルプルギスの夜襲来から、様々なことがあったとはいえ今こうして日常を刻むことができるのは幸せというほかないだろう。
「ねえねえほむらちゃん。マミさん、こっち帰ってくるんだっけ?」
「ええ。たしか、来週だったわよね。落ち着いたから、部屋に残った荷物を取りに来るって」
「そっかぁ〜。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ