第七章 C.D.の計略
3月/ホワイトデー
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「ど、どうしようか」
「作ればいいんですよ。簡単でしょ?」
「軽く言うねお前。お菓子作りって大変なのよ!?」
「返すという行為が重要なんだ。渡す側だって、相手が作れるのかどうかくらいわかってるだろ」
「でも相手手作りだし・・・・」
「まあ、なのはさんならそうだろうなぁ」
「負けたくねぇ」
「なんでそこだけ引き締めて言うんだよ」
「EARTH」食堂にて、三人の男が額を寄せ合って・・・・というほどではないにしろ、寄って集まり話をしていた。
当然ながら、実力での「EARTH」トップ3の三人だ。
「菓子作りなんかやったことないぞ・・・・」
と、何をすればいいのかわからずに慌てている蒔風と
「水と卵と小麦粉練って、砂糖とかお好みで入れて焼きゃぁいいんですよ」
と、初心者なら下手に凝らずにそれで十分でしょうと軽く言う翼刀と
「挑戦すんのが怖いなら市販にしろ、市販に。返すのが大事なんだこういうのは」
と、幾分かドライに考えるショウである。
「みなさーん、お待たせしましたー」
「うっしきたきた。腹減ってんだよ、こっちは」
「そっすねー。さっきまで俺も買い出しとか行ってたんでへとへとですし」
「何をそろえればいいのかすらわからん・・・・」
「ググってください」
「本か商品を買え。そのどっちかにしろよグチグチと女々しい男だな」
運ばれてきたフカヒレスープ、クジラ肉の海鮮丼、オオカミウオのだしを取ったラーメンを、それぞれが手に取って口に運んでいく。
ただ、蒔風の箸の動きは鈍いままだ。
「伸びますよ?ラーメン」
「ああうん・・・・ってか翼刀、お前スープだけで持つのか?」
「ホワイトデー前に、唯子がダイエットするとかで」
「つき合わされてんのか」
考えてみると、一月の誕生ケーキ、二月のバレンタイン、三月のホワイトデーと、唯子にとっては甘い物大型イベントが三か月連続で続いているのだ。
二月中旬になって、事前ダイエットにいそしむ。それが毎年恒例の唯子の生き方なのだ。
「バレンタインもなんだかんだであいつ食ってますから」
「喰わないようにするという選択肢はないんだな」
「女子だから、って力説されました」
「・・・・そうだ!!」
「どしたよ。食わないならラーメンもらうぞ」
「ダメだ」ズルズル
「で?なにが「そうだ」なんです?」
「津上ー!!俺と一緒にお菓子つくらねぇかー!?」ダダダダ!!
「厨房まで一気に走っていきましたね」
「結果は見えてるがな」
ザザッ
「ねえ、どうよ!!」
「
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