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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
2月/バレンタイン
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から、彼は桃井令子という女子に心惹かれてきた。
一目惚れというやつである。

蓮の願いによってライダーバトルはなくなり、北岡の病気もなんやかんやで直ってしまった今。
こうなることは運命なのか、取材で改めて知り合った彼女を、北岡は事あるごとに食事だとかに誘っていた。


だが、彼女は生粋のジャーナリスト。仕事人だ。
そんなことにうつつを抜かすことなく、また北岡の過去の女癖の悪さも知っていたので歯牙にもかけない状況だった。

よって、ここ最近は城戸を通じて話をつけてもらうように頼むのがもっぱらになっていたのだ。


「あのなぁ。今日だってあの人、取材取材で飛び回ってんだぜ?俺だってこの後合流して仕事だってのに」

「お前まだ似非ジャーナリストやってんのか?」

「エセじゃねーよ!!立派な本業だよ!!」

「あのね、ジャーナリストって、なろうと思った瞬間にもうジャーナリストじゃないの。つまりお前、しょっぱなからジャーナリスト失格ってわけ」

「いや、それ違うだろ」

「あれ」

「というか北岡。お前城戸に頼む立場なのによくそういえるな」

「だってまあ城戸だしね。仮にOKもらっても、こいつがうまくやれるとは限らないし」

「・・・・・お前どこまで藁にもすがる気持ちなんだ」

「やっと俺の背水さをわかってくれたみたいね」

「おいお前らどういうことだよ」



「とにかくだ!!秋山。このバレンタインに寂しい俺らと違って、お前には彼女がいるだろう。そんな奴に、どうこう言われたくないね」

「お前だってチョコはもらえるだろう」

「そりゃまあ?俺はイケメンでモテモテのスーパー弁護士だからね。でも、俺はそんなものよりも令子さんとのひと時がほしいのよ」

「俺のほうはもうチョコなんてもらってないぞ」

「ほー!倦怠期?」

「いや。それなりのやり取りなら毎日のように」


「ウザッ。ほらほら行こうよ城戸。こういう奴はほっといてさ」

「いや、俺だってチョコくらいもらったことあるから」

「フン。どうせ母親からの物とか、会社内の義理チョコだろう」

「いや、彼女」


「はっは〜ん、そうだよな。チョコもらうなんて義rかの、彼女ォ!?」

「・・・・城戸。ミラーワールドは妄想を映す鏡じゃないぞ」

「ばっかいうなよ。ほんとだって。まあ複雑な関係なんだけど・・・・」

「話せ」「吐け」


「んだよ・・・まあ相手はその・・・・取材で知り合ったんだけどな」

「ふむふむ」

「結婚詐欺師で有名な奴の取材に行ったら、そいつがまたほかの奴にひっかけられててさ。その時のもう一人、ってのがそいつだった」

「・・・・お前、だまされてないか?」

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