暁 〜小説投稿サイト〜
ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
覚醒
[2/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
思った夜絵は梨子に感謝する。
そして、今までひた隠しにしていたことを、梨子に話そうと決意する。余計な心配をさせまいと今まで黙っていた体のことだけれど、これだけ自分のことを心配してくれた梨子に、全てを知っておいてもらいたい。
「ねぇ梨子、大事な話があるんだ」
夜絵は梨子に全てを打ち明ける。今まで心配をかけないようにとひた隠しにしていた自身の病状を。
昔から身体が弱かったこと。
そのせいで体力がなかなか着かなかったこと。
一年前に倒れたとき、重度の難病が見つかったこと。
――自身の余命が残り半年もないこと。
残りの人生を自由に過ごすと決めたこと。
コンクールに行けなかったことを謝るために、そして残りの人生を梨子と共に過ごしたいがために、浦の星に転校したこと。
夜絵は全て包み隠さず梨子に話した。
「なんで……っ、なんでそんな大事なこと、今までずっと黙ってたのっ! 知っていたら、夜絵をAqoursに誘ったりしなかったのに……。私が無理をさせたから、夜絵が倒れた……!」
梨子は泣いていた。琥珀色の瞳から堰を切ったように溢れる大粒の涙は、?を伝ってシーツの上に零れ落ちる。
その涙は、夜絵のことを想って流れている。それは夜絵も痛いほど感じていた。
「ううん、梨子には感謝してるんだ。Aqoursに入って、みんなと過ごした時間は今までで一番輝いていて、楽しい時間だった。だから梨子。
――私をAqoursに誘ってくれてありがとう。最期にキラキラな思い出を私に作ってくれて」
「そんな……っ! これが最期みたいに言わないでよっ! 私はもっと……もっと夜絵と一緒にいたいのに! 手術も受けられるんでしょ!? だったら今すぐ手術を受けてよっ! これからもずっと、夜絵と一緒にいたいよ……っ!」
梨子の心からの叫びだった。夜絵に生きていてほしい、これからも同じ時間を共に過ごしたい。そんな当たり前の日常を梨子は強く願った。
梨子の顔は涙でくしゃくしゃになっていた。せっかくの美人が台無しだ。
そんな梨子の顔を見て、夜絵は梨子から逃げるように下を向けた。そして絞り出すようにして梨子に言った。
「ごめん梨子……手術は受けない。それはもう、決めたこと」
「そんな……っ」
「――はずだったんだけどなぁ……っ!」
夜絵が顔を上げた。その瞳からは大粒の涙が流れていて、梨子同様にくしゃくしゃになっている。
「私も梨子と一緒にいたいよ……Aqoursのみんなともっと一緒にいたいよ……っ! でも手術しても少し余命が伸びるだけなんだよ! 嫌だよそんなの! 死にたくないよ……死ぬのは怖いよぉ……梨子…
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ