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ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
覚醒
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思った夜絵は梨子に感謝する。

 そして、今までひた隠しにしていたことを、梨子に話そうと決意する。余計な心配をさせまいと今まで黙っていた体のことだけれど、これだけ自分のことを心配してくれた梨子に、全てを知っておいてもらいたい。


「ねぇ梨子、大事な話があるんだ」


 夜絵は梨子に全てを打ち明ける。今まで心配をかけないようにとひた隠しにしていた自身の病状を。

 昔から身体が弱かったこと。
 そのせいで体力がなかなか着かなかったこと。
 一年前に倒れたとき、重度の難病が見つかったこと。

 ――自身の余命が残り半年もないこと。

 残りの人生を自由に過ごすと決めたこと。
 コンクールに行けなかったことを謝るために、そして残りの人生を梨子と共に過ごしたいがために、浦の星に転校したこと。

 夜絵は全て包み隠さず梨子に話した。



「なんで……っ、なんでそんな大事なこと、今までずっと黙ってたのっ! 知っていたら、夜絵をAqoursに誘ったりしなかったのに……。私が無理をさせたから、夜絵が倒れた……!」



 梨子は泣いていた。琥珀色の瞳から堰を切ったように溢れる大粒の涙は、?を伝ってシーツの上に零れ落ちる。

 その涙は、夜絵のことを想って流れている。それは夜絵も痛いほど感じていた。



「ううん、梨子には感謝してるんだ。Aqoursに入って、みんなと過ごした時間は今までで一番輝いていて、楽しい時間だった。だから梨子。
 ――私をAqoursに誘ってくれてありがとう。最期にキラキラな思い出を私に作ってくれて」


「そんな……っ! これが最期みたいに言わないでよっ! 私はもっと……もっと夜絵と一緒にいたいのに! 手術も受けられるんでしょ!? だったら今すぐ手術を受けてよっ! これからもずっと、夜絵と一緒にいたいよ……っ!」



 梨子の心からの叫びだった。夜絵に生きていてほしい、これからも同じ時間を共に過ごしたい。そんな当たり前の日常を梨子は強く願った。

 梨子の顔は涙でくしゃくしゃになっていた。せっかくの美人が台無しだ。

 そんな梨子の顔を見て、夜絵は梨子から逃げるように下を向けた。そして絞り出すようにして梨子に言った。


「ごめん梨子……手術は受けない。それはもう、決めたこと」

「そんな……っ」

「――はずだったんだけどなぁ……っ!」


 夜絵が顔を上げた。その瞳からは大粒の涙が流れていて、梨子同様にくしゃくしゃになっている。



「私も梨子と一緒にいたいよ……Aqoursのみんなともっと一緒にいたいよ……っ! でも手術しても少し余命が伸びるだけなんだよ! 嫌だよそんなの! 死にたくないよ……死ぬのは怖いよぉ……梨子…
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