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ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
異変
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上で練習をしていたAqoursの面々。九月も半ばに差し掛かってきたところであったが、この日はここ一週間で一段と暑かった。
まるで真夏のような熱気に包まれながら、彼女達はダンスの練習を行なっている。いつも以上の暑さが、メンバー達の体力を奪っていく。大量の汗が噴き出るせいで、練習着や髪の毛がペタリと張り付いて気持ち悪い。
「はーい休憩。今日は暑いね、みんな水分補給は忘れずにね。それと、体調が悪くなったりしたらすぐに言うこと。いい?」
果南の指示でメンバー達は休憩をとる。やっと巡ってきた束の間の休息に、彼女達はホッと安堵の息をつく。
「まったく、暑すぎますわ!」
「そうだよね、いくらなんでも暑すぎるよ」
立ち位置が隣だったダイヤが、その場にへたり込んで夜絵に話しかける。答えながら夜絵は腕で額の汗を拭うと、ダイヤと同じようにその場に腰を下ろした。
今日は夜絵がAqoursに加入して最も暑い日になった。これまでの練習に慣れてきた様子の夜絵も、今日ばかりは険しい表情を浮かべている。
「ハーイ夜絵。相当キツそうね、具合はどう?」
そこに鞠莉もやって来て、尋ねながら水の入ったペットボトルを夜絵とダイヤに差し出した。鞠莉とダイヤ、果南は最上級生。今日はまた一段と疲れているのだが、彼女達には後輩達を気遣う余裕が見える。
「ちょっとキツいけど、大丈夫だよー」
「そう? でも無理は禁物。具合が悪くなったらすぐに言うのよ」
「うん、ありがとうマリー」
夜絵が気遣ってもらった礼を言うと、鞠莉は満足げに微笑んでみせた。
「貴方は随分と余裕そうですわね、鞠莉さん。疲れてませんの?」
「ノープロブレム! そう言うダイヤはかなり辛そうね。身体はまだまだキッズということね」
「ど、どこ見て言ってますの! 破廉恥ですわ!」
「ハレンチ? 何のことかしら?」
「なっ!? 卑怯ですわよ!」
「ワタシ、ニホンゴ、ワカリマセーン」
「嘘おっしゃい!」
流れるように進んでいくダイヤと鞠莉のやり取りを、夜絵は鞠莉から受け取った水を飲みながらボーッと眺めていた。辛そうな様子だったダイヤだが、まだまだ余裕がありそうな感じだ。
「はーい休憩終わり! 練習再開しようか!」
果南の声が屋上に響きわたり、ぞろぞろとメンバー達が集まってくる。ダイヤが立ち上がって身体を伸ばしたりしているのを見て、夜絵も起き上がろうとした。
その時だった。
ガンっと、鈍い音が屋上に響いた。
メンバー達が音の方向を見る。そこには、倒れてピクリとも動かない夜絵の姿。
「夜絵っ!?」
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