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ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
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むにゅ。
「ひゃあっ!」
周囲のクラスメイト達から黄色い歓声が上がる。しかし夜絵はそんな事を気にも留めなかった。表情を一切変えずに、セーラー服越しの梨子の胸を堪能する。
「あれ? 梨子、前より大きくなった?」
梨子は下を向きながらプルプルと肩を震わせていた。大勢のクラスメイトの前で夜絵に胸を揉まれている。梨子の羞恥心は天にも昇る勢いで急上昇していた。
そんな梨子の反応を楽しむように、夜絵は両手を動かし続け――。
「な、何するのよバカーー!!」
放っておいたらいつまで経っても胸を触っていそうな夜絵に向かって、その場で立ち上がった梨子は勢いよく平手を放った。
パチンと乾いた音がして、次の瞬間にはドサッと重たい音が教室に響き渡った。梨子の殴打をまともに喰らった夜絵が、教室の床に倒れている。
「いい平手打ちだったよ……梨子……」
最後にポツリとそう呟いて、夜絵はその場に倒れたまま意識を手放した。
その?にはひと月ほど早く、綺麗な紅葉が咲いていた。
***
「知らない天井だ……」
意識が戻った椎名夜絵は、少しずつ鮮明になっていく視界に映るものを見て、そうポツリと呟いた。
全身を包み込むような柔らかいベッドの感触。鼻をつくエタノールの匂い。カーテンで仕切られた空間のなか、眠りから覚めた夜絵だった。
ズキンと?が痛む。意識を失う直前、梨子の平手を受けた箇所は未だ疼いている。
「……病院?」
そう見当をつけた夜絵。しかし、それを否定する言葉が直後に降りかかってくる。
「保健室よ」
声のした方向を見る。桜内梨子が簡易なパイプ椅子に腰掛けて、心配そうに夜絵を見つめていた。
「目が覚めたみたいね。……ごめん夜絵、私のせいで……」
「梨子、私どれぐらいここで寝てた?」
椅子から立って夜絵に近づき、自身の非を詫びる梨子。夜絵は梨子が悪いなどと微塵も思っていない。そもそもの原因は自分が梨子の胸を触ったからだ。
だから夜絵は梨子の言葉を無視して、自身が気になっていることを尋ねた。
「夜絵、六時間も寝てたのよ。本当に心配したんだから」
「授業は……?」
「今日の授業はもう全部終わったわ」
「嘘っ!? じゃあ私、転校初日から全部の授業をサボっちゃったわけ!?」
大袈裟に驚いてガックリと項垂れる夜絵。しかし梨子は、そんな夜絵を見ても険しい表情を一切変えなかった。
「夜絵、本当にごめんなさい。大丈夫?」
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