第三話 舞台
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任せなさい! 私たちにアイドルは無理だけど、輝穂たちの手助けになるならできることはしたいんだ。Lyraのファン第1〜3号ってことで」
謙遜するように一花は言うが、輝穂は一花が自分たちLyraのファンだと言ってくれたことが素直に嬉しかった。
「ほんと!? ありがとう一花、二葉、三緒!!」
「よし任された!」
「輝穂たちのためにひと肌脱ぎますか!」
すかさず二葉と三緒はそう言った。一二三トリオの言葉に、飛鳥は素直に喜んで、瑞姫は少し恥ずかしそうに答える。
「みんなありがとうっ!」
「あ、ありがとう」
「それじゃあ、ライブ頑張ってね!」
一花がそう言って、一二三トリオは去って行った。
放課後、生徒たちが帰宅しようとする校門付近で、輝穂、飛鳥、瑞姫のLyraの3人は新入生歓迎会の日に行うライブのビラ配りをしていた。
この日は新入生歓迎会の前日とあって他の部活も勧誘活動に勤しんでいる。
「明日ライブやります! よろしくお願いしまーす!」
輝穂に続くようにして飛鳥と瑞姫も声を張ってビラを配っていく。
「よろしくお願いしまーす!」
「よろしくお願いしまーす!」
3人が道行く生徒たちにビラを配っていくが、受け取る生徒もいれば迷惑そうに受け取らない生徒もいて反応は様々だ。
やがて帰る生徒がいなくなって、校門前にいるのは輝穂たちだけになった。
「そろそろ私たちも帰りましょう」
「そうだね」
瑞姫がそろそろ切りあげようと言って、飛鳥もそれに同意する。すでに太陽は傾いていて空は薄暗いオレンジに染まっていた。
「じゃあさ、ちょっと寄り道していかない?」
輝穂は唐突に、そう提案した。
学校を出て3人が向かった先は、今朝練習をしていた神田明神であった。
すでに周囲は暗くなっていて、人の気配はなく静かだ。
「輝穂、まさか今から練習するとか言わないわよね」
瑞姫がおそるおそる言うと、輝穂はぶーっとふくれっ面になる。
「もう瑞姫、そんなんじゃないよー! 明日ライブだから、神社でお参りしていこうと思って」
「それ、いいと思う!」
「でしょでしょ?」
「なんだそんなこと。じゃあお参りしていきましょ」
そうと決まると3人は境内まで歩いていき、賽銭を投げ入れる。
2回の拍手をして深く一礼。そして輝穂、瑞姫、飛鳥の順に願いを告げる。
「どうか、ライブが成功しますように」
「ライブで緊張しませんように」
「みんなが楽しんでくれますように」
それぞれの願いを言葉にする。輝穂の思い付きで始めたアイドル、初めての事ばかりで大変だったけどできるこ
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