第七章 C.D.の計略
11月/文化祭
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の科学者だった彼は、今はこの学園で生徒たちに教鞭を振るっている。
「手始めにかるぅ〜くやったんですのよ?」
「何を仕掛けたの」
「扉を開けるとねずみ花火が落ちてくるトラップですの」
「やりすぎだろ」
だが、それを彼は容易に解除した。
扉を開け、落下してきたねずみ花火。
しかしそれは一瞬にして消え、次の瞬間には彼の掌に転がっていた。
一瞬の動きで導火線の火は消え、沈黙したねずみ花火と生徒たちの称賛の声が教室内にしただけだったのだ。
「俺は日々ショッカーからの襲撃に備えて気を張り巡らせていた。この程度、どうということはない」
そんなことを言ってフフフと笑い、グシャリとねずみ花火を握りつぶして授業を始めたそうな。
無論、沙都子のプライドがねずみ花火のようにひしゃげたのは言うまでもない。
「なんですの!!なんなんですの!!確かにすごい人だっていうのは聞いてましたけど、あそこまでとは思いませんでしたの!!」
「いや、だって相手は技の一号だし」
そして何より、技の見切りや戦闘経験が半端ではない。
翼刀も一度手合わせをしたみたのだが、初めて見せる技にもかかわらずその危険度を察されてほとんどクリーンヒットしなかった程だ。
「それからというもの、化学の準備は戦いの準備でしたわ」
「授業の準備しろよ」
「ロケット花火、爆竹、待ち針、アルコールランプ、ピアノ線」
「おい」
「溶解液、毒ガス、ギロチン、火炎放射・・・ダイナマイトはさすがに入手できませんでしたわ・・・くっ!」
「やるつもりだったのかよ」
「もうあたくし、どうすればいいのかわからなくなってございましてますわよ!!」
「落ち着け。口調がおかしい」
どうどうと沙都子をなだめる翼刀。
しょうがないよ、相手が悪いもん、と慰める葉留佳。
誰か「トラップやめろ」という人はいないのか。
「ここにいるぞー!!」
「あ、たんぽぽ」
「蜀軍の一人、錦馬超の従妹・馬岱。真名が蒲公英。君もここにいたのか」
「説明台詞おっつー」
「で、止めるの?」
「止めないけど?」
「じゃあなんで出てきたんだ!?」
翼刀よ。
世の中にはお約束というものがある。
「どういうことだよ!!」
そういうことだ。
「よ、翼刀さんが一人で叫び始めたよ・・・・」
「やだ・・・あの人怖い・・・」
「ハッ!!お、おれは一体何を・・・・まあいいや。沙都子ちゃん、そんな君に俺からトラップを教えて進ぜよう」
「な、なんですの翼刀さん!!教えてくださいまし!!」
「それはな・・・・ハニートラッp」
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