第七章 C.D.の計略
11月/文化祭
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『11月になりました。校舎も無事なので、文化祭を開催いたします』
現在は11月。
セルトマンの事件もほかの一般的ニュースで埋もれていき、そんなこともあったねと言われるくらいの時間はたった。
とはいえまだ爪痕が残っているとこをはまだ幾か所にはあり、時たま思い出したように報道番組が10分くらいの特集を組むが。
そんな「EARTH」でも、無事だったり植え直したりした木々が色づき、秋の体を成してきた。
その敷地内にある学園は、最初のアナウンスに合った通りに文化祭だ。
体育祭同様、他学園の生徒も参加可能(要事前申請だが)なのが肝だ。
生徒たちからすれば、自分たちの力のあり方や、出身世界の紹介ができる場である。
また、力の使い道や新たに力を得てしまった者たちに対しての、道しるべにもなることだってあるのだ。
文字通りの「文化」祭となるのだ。
また、自分の能力の限界だったり系統だったりを試せるコーナーもある。
「でも本郷さんと一文字さんが空手着で仁王立ちしてるのは怖すぎるよ・・・・」
「そうか?俺はシュールで面白かったけど」
そんな学園内を、蒔風となのはが歩く。
ヴィヴィオも参加しているこの文化祭。何か劇をやるそうなので、それまで暇なのでぶらついているのだ。
がやがやしている校内は、いつもよりも華やかに見える。
そんな中、なのはが後ろから蒔風の目を隠した。
「お?」
「だーれだ!」
「なのはだろ」
「正解!じゃーお姉さんがいいところに連れて行ってあげるねー」
「そっかー」
「そうだー」
目を隠されたまま、なのはの誘導でひょこひょこ進む蒔風。
何かのれんをくぐり、教室内に入ったようだ。
「なあ、俺とおまえ同い年じゃない?」
「でもほら、舜君一年間消えてたし。その分私はお姉さん!!」
「あー・・・・そか」
実を言うと消えていた間も意識はあったし、再生したときもそれを加味しての肉体構築だったため本当に年の差はない。
だがそれを言うほど蒔風だって野暮ではないのだ。
「ところで、ここどこ?」
「じゃーん!!」
蒔風の質問に、なのはが両眼を開放して明かす。
その光景に、蒔風の表情はピタリと止まって固まった。
「あの、周囲暗いんですけど」
「そりゃそーだよ。お化け屋敷だもん!!」
『嫌だ俺帰る!!』
『入っちゃったんだから進むしかないでしょ!!』
『はっ、離せなのは!!』
『逆走はマナー違反だよ舜君!!』
『イヤァァアアアアああ!!!』
「はーい、次の人どうぞー。生徒会長イチオシ、恐怖の雛見沢お化け屋敷だよー」
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