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ヘタリア大帝国
207部分:TURN20 エルミーの来日その八
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し」
 エルミーを褒めもする。
「軍人は常に質素でなければならないのだ」
「はい、その通りです」  
 生真面目なエルミーもだ。山下の力が入った言葉に応える。
「総統閣下も非常に質素な方ですので。ドクツ軍人である我々もです」
「質素なのだな」
「ドクツ人はジャガイモとパンとソーセージ」
 まずはこの三つだった。
「ザワークラフトとアイスバインがあれば戦い抜けます」
「あとビールもだな」
「ビールは必須です」
 エルミーは東郷の突っ込みに迷うことなく答える。
「ビールがなければ何ができますか」
「じゃあこの艦内でもか」
「勿論ビールも積んでいます」
 これは忘れていなかった。ドクツ人らしく。
「ビール製造機もあります」
「そうか。ビールは欠かせないか」
「当然ではないでしょうか」
 エルミーはドクツ人の考えから東郷に尋ね返す。
「それは」
「まあ日本ではまた違うがな」
「日本ではビールはあまり飲まれないのですか」
「飲むことは飲むがドクツさん程沢山飲まないな」
 東郷がこう言うとだ。日本も言う。
「私も。日本酒が主ですね」
「日本帝国のお酒ですか」
「デーニッツさんもどうでしょうか」
 日本はエルミーに自分の国の酒を勧めてきた。
「和食も。どうでしょうか」
「和食ですか」
「どうでしょうか」
「はい、機会があればお願いします」
 そうするとだ。エルミーも少し微笑んで日本の申し出に応えた。
「和食にも興味があります」
「ではこの見学の後に」
「えっ、今ですか」
「駄目でしょうか」
「いえ、お願いします」
 より後のことだと思ったので日本のいきなりの申し出に驚きはした。だがすぐに気を落ち着かせてだ。エルミーは日本に対してまた応えた。

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