ep6 the space's struggles (side A)
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実的だった。反国連軍が使用しているMSは3国家群時代に使われていた旧世代のものだ。太陽炉搭載機は国連軍が独占している。
「それにしてはジンクスっぽくないけどな」
メインカメラに表示されているその機体は、ガンダムのような顔つきをしていた。また、右肩に装備された剣の大きさが凶悪的だった。
敵MSが急に飛翔し、こちらに接近してくる。同時に、機体がビーム攻撃で牽制を行った。
「おおっと!?」
エイミーは慌てて回避運動を取ったが、一呼吸置くところにもビームが迫ってくる。
「なんて正確な射撃!でもな、こっちの方が!」
めちゃくちゃな機体制御で、エイミーはビームを全て躱してみせる。だが、敵はいつの間にか近接戦闘ができる距離にまで近づいていた。
敵の右手に握られた大型剣が、アドヴァンスドジンクスの左腕目がけて振り下ろされる。
「やらせるかよ!」
エイミーはライフルに装備されたビームサーベルを出現させ、すんでのところで大型剣の刃を受け止める。そのまま、接近戦はつばぜり合いに発展していく。
敵の動きは隙がなく、容赦も一切なかった。その溌剌とした戦い方に、エイミーは機体越しにパイロットの人間性を見た気がした。
「だが、悪くないな……。やってやるよ!」
敵が近い位置からハンドガンを構えるのを見たエイミーはニヤリと笑い、右肩を銃口の前に向けた。
ジンクスの大型ディフェンスロッドが高速回転し、敵のビームを?き切る。そのとき、エイミーは敵もまた笑っているように感じた。
アドヴァンスドジンクスがプロトGNランスを構え、その先端を敵の右腕関節部に突き出す。敵はそれを読んで回避運動を取ったが、機体の肩に直撃を食らった。
敵MSが後方に下がり、やがて背を向けて撤退を始めた。仲間は良いのかと敵基地を見たが、友軍がすでに制圧済みだった。
ひとまず任務は成功したらしい。だが今回はあまり撃墜数を伸ばせなかった。
それでもエイミーの気分は特に下がらなかった。
「あんなに強い奴と戦ったのは久しぶりだなあ。ていうか、結局あれはどこの機体だ?」
仲間、とは考えづらい。なぜならあのガンダムもどきは、反国連が使う基地の施設を破壊していたのだ。
「ま、いいや。その辺は考えても仕方ない」
エイミーは制圧した基地に軍が展開し始めたのを確認して、撤退を始める。とにかく、彼の仕事は終わったのだ。
「形はどうあれ、作戦は終わったんだ。あとは夜のお楽しみを待つだけ……」
ただ、エイミーの中でどうしても納得のいかないことが1つだけあった。
「また引き分けかよー。どうしてこう、いつも中途半端な結果なんだろうね」
次に戦場で遭遇し
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