203部分:TURN20 エルミーの来日その四
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TURN20 エルミーの来日その四
見ればドクツ軍の軍服とミニスカートを着ている。頭には略帽がある。その少女が来たところでだ。
秋山は彼女を手で指し示しながらだ。三人に話した。
「この方が客員提督となられる方だ」
「エルミー=デーニッツです」
少女は自分からドクツの敬礼と共に名乗った。
「宜しくお願いします」
「ああ、宜しくね」
三人は日本帝国の敬礼で応える。そして南雲が気さくな言葉を出してきた。
「可愛いお嬢ちゃんだね」
「可愛い、ですか」
「自分ではそう思っていないのかい?」
「確かに。言われて悪い気はしませんが」
頬を微かに赤らめさせて返すエルミーだった。
「ですがそれでもです」
「おや、言うのは駄目かい?」
「私は軍人です」
だからだというのだ。
「そうした言葉は慎んでもらった方が」
「いいんだね」
「はい、お願いします」
こう南雲に言うのだった。
「くれぐれも」
「わかったよ。じゃあ言わないね」
「はい」
「それでだけれどさ」
南雲はあらためてエルミーに言ってきた。
「あの潜水艦だね」
「はい、あの艦ですね」
「あれは具体的にはどういった兵器だい?」
「異次元に一時潜行し身を隠し」
エルミーは南雲達のその潜水艦の説明をはじめた。
「そのうえで敵に接近し鉄鋼弾等で攻撃するものです」
「つまり見えない駆逐艦ですね」
「簡単に言えばそうです」
そうだとだ。エルミーは小澤の問いに答えた。
「元々は駆逐艦を改造した艦艇です。ですが」
「隠れることができることがですか」
「そこが大きく違います。その異次元の存在はです」
潜水艦が潜航するだ。そこのことも話される。
「我が総統閣下の発見の一つです」
「レーティア=アドルフ総統ですね」
「はい」
エルミーは秋山の問いにその顔を上気させて応える。
「あの方は本当に天才です。私達なぞでは及びもつかない方です」
「その様ですね。多くの発明と発見を為されています」
「我がドクツは総統閣下と共にあります」
エルミーの言葉はその声をさらに上気させた。
「あの方がおられる限りはです」
「そうですね。ではこれからです」
「お願いします」
エルミーは今度は礼儀正しく秋山に応えた。
「枢軸の為に」
「枢軸?三国同盟のことだよな」
「そうです」
エルミーは田中に対してすぐに答えた。
「我がドクツに日本帝国、そしてイタリンの三国の同盟です」
「だよな。俺達が枢軸で」
「どうやらガメリカ達も同盟を結んだらしい」
秋山はその目を顰めさせて言った。
「こちらは連合だ」
「ガメリカ共和国、エイリス、中帝国、オフランス、そしてです」
「人類統合組織ソビエトも加わったとか」
「彼等は連合
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