恋愛相談
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でマルとルビィの仲が悪くなることを恐れていたのかもしれない。
二人にとってお互いは大切な友達だから。
だけど、友情はそう簡単に瓦解しない。大切な友達はどんなことがあっても大切な友達で。恋愛のいざこざで離れるような友達だったとしたら、その程度の存在だったというだけ。
曜さんは言葉を、俺はそう受け取った。
覚悟はできた。あとは――。
「それと大事なのは、陽輝が誰を好きで誰と付き合いたいのかっていうこと。自分の気持ちに嘘ついたらダメ。たぶんその二人のどっちかだろうから、しっかり考えること。わかった?」
「はい!」
マルとルビィ。二人のうち俺が好きなのはどっちなのか。肝心の自分の気持ちに気がついていない。あとはしっかり考えて、自分の気持ちに気づくだけ。
「曜さん、相談に乗ってくれてありがとうございました! 俺、しっかり考えて答えを出します!」
相談に乗ってくれた曜さんに礼を言う。今日、曜さんと話ができて本当によかった。きっと曜さんに相談しなかったら、俺は今日気づいたことにずっと気づけないままだったと思う。
「うん! 頑張れよ、少年!」
そう言って曜さんは右手を大きく振りかぶり――。
――バシーンッ!!
「痛……ッ! ありがとうございます!」
いつものように、背中を押してくれた。
「じゃあ俺、泳いできます! 今日は本当に、ありがとうございました!」
「うんうん、泳いでこい泳いでこい!」
改めて曜さんに礼を言って、俺はプールに泳ぎに向かった。
「……冗談じゃなかったんだけどなぁ」
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