恋愛相談
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なったとして。選ばれなかった方が悲しむのは明白だ。
「陽輝は、選ばれなかった子を悲しませたくないんだよね」
「そうです。だから困ってるんですよ」
「まだどっちと付き合うかも決めてないのに?」
「うっ……それは……」
曜さんの言う通りだ。俺はまだ、マルとルビィのどっちと付き合うのか、決めてすらいない。
マルのことは好きだ。だけど、ルビィのことも好きだ。それが恋愛感情を含んでいるのかどうか自分でも定かではないが、どちらにせよ好きという気持ちに偽りはない。
「二人ともフッちゃうとか?」
「それも考えましたけど……それだと、二人とも悲しむと思うんですよ」
「優柔不断ね」
「すいません……」
どちらかが悲しい思いをするのなら、ならばいっそ二人とも断ってしまうのもアリなのでは。そんなことも一瞬考えたりもした。
だけどその答えは俺の自己満足であると気づき、すぐに思考から捨て去った。
あれからまだ一週間も経っていないが、俺はなかなか結論を出せないでいる。決めるなら、早めに決めてあげるのがマルとルビィのためになると思っているからだ。
顎に手をあて考え込む俺と曜さん。本当にどうすればいいのか……考えているそんなときだった。
「そうだ! じゃあいっそのこと、私と付き合ってみる?」
「……はい?」
思わず声が上ずってしまう。いきなりなにを言いだすんだ曜さんは。
「そうすれば陽輝も彼女ができて、二人のうちどちらか一方が悲しむことがなくなるでしょ?」
「えっと……いいんですか?」
思わずそう問いかけて後悔した。曜さんがいいと言って、それでどうするんだ。
「……やだなぁ冗談だよ冗談! このタイミングで二人以外の子と陽輝が付き合ったら、それこそその二人は悲しむと思わない?」
「あ、確かに……。もう曜さん、変な冗談言わないでくださいよ」
「あはは、ごめんごめん」
笑いながら詫びる曜さん。確かに彼女の言う通り、俺にはマルかルビィどちらかの気持ちに応えるしたないのだと思う。
「……それにね」
さっきまでの冗談っぽい顔ではなく、曜さんの顔が真剣な表情になった。
「どちらかを選んだとしても、選ばれなかった子は納得できると思うんだ」
「納得、ですか」
「うん。私もすごく仲良い友達がいてね。もし友達と同じ人を好きになって、私が選ばれなかったとするでしょ? でも好きな人は好きなままだし、友達のことも大好きだから。だから私は、納得できると思うの」
なんだか難しい話だけど、少しわかったような気がする。もしかしたら俺は、どちらかを選ぶこと
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