自己ベストずら
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ルビィが見えると、マルが俺に向かって大声で急かしてきた。
「悪い、遅くなった!」
なんとか無事に俺はバス停にたどり着き、マルとルビィの前で恥じらいもせず膝に手を置いてゼェゼェと息を切らした。全力で走ってきたので、正直今は休みたい気分だ。
そんな俺を待っていたかのように、帰りのバスがやって来た。
「ちょうどバスが来たずら、ピッタリだねハルくん」
「ご、ごめん、ちょっと休ませて……」
「それならバスの中で休めるずら。さ、ハルくん帰るずら」
笑顔でそう言った俺の幼馴染は、疲れて一動けない俺の手を掴むと、引きずるようにして無理やりバスの中に詰め込んだのだった。
「マル、着いたら起こしてくれ」
「ずら」
最後にマルの口癖を聞いて、バスが発車した。
俺はマルとルビィの会話を子守唄代わりにして、ゆらゆらと揺れながら進んでいくバスの中、静かに眠りについた。
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