班分けは辛いよ
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になる約束してたんだった! 悪い悪い、俺すっかり忘れてたわ! ごめん!」
「え、してたっけ?」
「してただろバカかお前は!」
「あーそういえばそうだったな」
メガ島に合わせてタナケンも俺の話に合わせてくれる。マルと一緒の班になる約束はしていないので、俺の嘘に咄嗟に付き合ってくれた二人には感謝しなければ。バカだけどいい奴らだよホント。
「むぅー……わかった」
「ごめんなサヤカ! 他の男子と班組んでくれ!」
随分と簡単に納得してくれたような印象を受けたが、あっさりと引き下がってくれたことに今はホッとする。俺は席を立って、今もなお困り顔でオロオロとしているマルのもとへと向かった。
「マル、一緒の班になろうぜ」
「ハルくん? でもマル達、まだ女の子をあとひとり探していて……」
「そんなの余った奴をあとで入れればいいだろ。いいから一緒の班になるぞ、黒澤もそれでいいか?」
「ピギィ!? る、ルビィは、いいと思う……」
「よし決まりだな!」
かなり強引ではあるがこれでマルと同じ班になることができた。正直、俺が見ていないとこの幼馴染は心配で仕方がない。
「でもハルくん、さっき別の女の子達に一緒の班になろうって……」
「……見てたのか?」
「た、たまたま目に入ってきただけずら!」
「そうなのか? まぁいいか。そっちは断ってきたから安心していいぞ」
「よ、よかったずらぁ……」
マルは安心したようにホッと胸をなで下ろす。どうやらこれでマルと同じ班になることが決まりそうだ。
「じゃあ、一緒の班でいいな?」
「ずら! ありがとうハルくん!」
「どういたしまして」
こうして俺の修学旅行は、マルと黒澤、そしてタナケンとメガ島と同じ班で行動することに決まった。……あと一人女子を見つけないといけないんだった。
「なぁ、どこか一人余ってる女子いないのか?」
「分かってたらこんなに苦労してないずら」
なぜか開き直って偉そうに言う俺の幼馴染。言っておくが、マルや黒澤にあと一人友達がいればこんな事態にはなってないんだぞ。言ってないけど。
あと一人が足りない俺達五人のグループは、どこかにひとり余っている女子がいないかキョロキョロと教室を見渡した。しかし教室の中はもう全ての班が決まっている様子で、どこにも一人でいる女子の姿は見当たらない。
「なぁ、今日誰か女子休んでたっけ?」
「いや、たぶん全員来てると思うずら」
マルは今日の欠席者はいないと言う。このクラスは全部で36人。男女は丁度半々の比率なので、三人グループを作ったときに一人足りなくなるなんて事態にはなら
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