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国木田花丸と幼馴染
プールサイドにて
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は本気で心配する曜さんの顔を、間近で眺めることだけしかできなかった。






 それから喋ることができるまで曜さんに付き合ってもらった。俺と曜さんはプールサイドの端っこの場所に座っているのだが、俺達の間にはなんとも気まずい空気が漂っていた。


「陽輝、本当にごめんね……」

「あの、さっきから何度も謝られると困るんですけど」


 先ほどから曜さんは何度も俺に謝ってくる。それに対して俺は何度も大丈夫だと伝えているのだが、どうにも収拾がつかないでいる。


「だって、私のせいだし……」


 体育座りの曜さんは、膝を抱えていた両手のなかにその顔をうずめてしまった。これほど落ち込んでいる曜さんを見るのは初めてだけど、曜さんには似合わないと思った。


「もう気にしてませんから。むしろ曜さんがいつまでも気にしている方が、逆に気にしてしまいそうなんで」

「……うん、わかった。ありがとう」


 曜さんはまだ完全復活とはいかないものの、先ほどまでのやり取りになんとか収拾をつけることには成功した。

 あまり暗い雰囲気は好きじゃないので、俺はそれを打破しようと話題を変えることにした。


「そういえば曜さん、プールに来たってことは高校受験は終わったんですか?」

「うん。結果はまだ出てないけど、試験は先週に終わったんだ!」


 曜さんも俺の意図を汲んでくれたのか、徐々にいつもの元気を取り戻してきた。


「お疲れ様っす。たしか『浦の星女学院』でしたっけ? 試験はできました?」

「バッチリだよ! ヨーソロー!」


 曜さんは手でピースサインを作って、満面の笑顔と一緒に俺に見せつけてくる。もうすっかり元気を取り戻した様子で、俺はホッとひと安心する。


「それよりも、今日は久々に飛び込みたくて!」

「あ、俺も曜さんの飛び込み見たいっす」


 うずうずして言う曜さん。彼女は俺が水泳を始めるよりもずっと前、曜さんが小学生の頃から沼津グリーンプールに通っていて、主に高飛び込みを行っていたらしい。その実力は今では相当なもので、夏に行われた大会でも全国の表彰台に上がったほどだ。

 俺が水泳を始めた頃から、曜さんは同世代の人の間では雲の上の存在だったらしく、話し相手が年配の方ぐらいしかいなかったらしい。

 当時新参者の俺はそのようなこと知るよしもなく、同い年の凄い女の子だった曜さんに話しかけてみた。すると思いのほか会話が弾んで、俺と曜さんはその日のうちに意気投合して仲良くなった。曜さんとは似たような性格をしていると感じることが多く、おそらくそれが仲良くなれた要因だったのだと思う。

 話は戻るが、この夏に曜さんは高飛び込みよ大会に出た。全国の表
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