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国木田花丸と幼馴染
勉強会とハプニング
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末テストの方に集中せざるを得ない。

 期末テストに限らずテストの度に俺は必死に勉強に追われる羽目になるのだけれど。今回の範囲は特に分からないところが多く、自力での勉強は無理だと判断した俺は、マルに泣きついて勉強を教えてもらっているというわけだ。

 ちなみに今日は、あらかじめ家にあった菓子折りを持ってきてマルに渡しておいたので、俺の財布から野口さんが減ることはない。またケーキを奢るようなことだけは、どうしても避けたかった。


「マル、ここも分からないんだけど……」

「ここは、こうして……こうずら」

「あぁ、なるほど! お前天才だな!」

「ちゃんと勉強していれば解けるずら」

「ぐっ……おっしゃる通りで」


 勉強を教えてもらっていると、マルはたまにこうして毒を吐いてくる。反論したいのは山々だが、勉強を教えてもらっている立場であるのでここはぐっと堪えて我慢する。例え反論したところで、俺の頭が悪いのは事実だからあまり意味はないのだろうけれど。

 俺達が勉強会をしている場所は、マルの部屋である。家がお寺という関係から部屋は和室で、女の子の部屋にしては酷く殺風景だ。最低限の物しか置かれてなく、一般的に想像するであろう女子中学生の部屋のイメージからは随分とかけ離れている。

 マルとは幼馴染なので、そのことについて大した驚きはなかった。むしろマルらしい部屋だと納得した部分が大きかった。

 冬も本番ということで部屋にはコタツが出されており、俺とマルはそこに向かい合って座り、暖をとりながら勉強をしている。

 マルに教えてもらう勉強は、基本は自分の力で解くという方針だ。その中でどうしても分からないところをマルに言うと、マルが分かりやすく丁寧に教えてくれる。

 今はテスト勉強ということなので、もちろんマルも自分の勉強をしている。その片手間に俺に教えてくれているのだ。つくづく、良い幼馴染である。

 ふと、マルの勉強が気になってその手元を見る。ノートにスラスラと書かれていく字は、女の子らしい丸文字ではなく大人のような達筆だった。花丸の字は何度も見たことがあるのだけれど、その度に綺麗な字だなぁと感心させられる。

 俺のノートに書かれてある字は、マルの字と比べると小学生の落書きのように見える。たまに自分でも何を書いているのか分からないことがあって、これでは勉強も上手くできないなと今になって腑に落ちた。


「お前、やっぱり綺麗だよなぁ」

「ずらっ!? ど、どうしたのハルくん急に綺麗とか言って!」


 ふと思っていたことが口から零れてしまった。それにマルがなぜか大げさに反応する。考えていたことがポロリと漏れて恥ずかしいけど、聞かれてしまったのでは仕方ない。この際だから、思っていた
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