幼馴染という関係
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で、あとで洗濯して返してくれるのだろう。学校で返されるとまた面倒なことになりそうなので、朝一緒に登校するときに回収することを忘れないでおこう。
「ケーキ、高いのは勘弁してくれよな」
「分かってるずら」
「それじゃあ、帰るか」
それから俺はマルと一緒に松月へと向かった。高いケーキは勘弁してくれと言ったのに、俺の幼馴染は奢りなのをいいことに全く遠慮せずに高いケーキをふたつ注文しやがった。
マルの前に高いケーキがふたつ並べられ、それを美味しそうに食べている光景を尻目に、俺は無料の水だけで何とかその場を凌いだのであった。財布の中身が寂しくなったからである。
前言撤回。控えめで大人しいのは外面だけであって、俺の幼馴染は隙を与えるとすぐ調子に乗ってしまう。
今後マルに勉強を教えてもらったり宿題を見せてもらうのは、財布の中身と相談してからにしよう。そう固く誓った、中学二年の秋であった。
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