第四章 腕試しと来襲
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和奏「....参った」
その声が響くと共に、周囲は静寂に包まれた。
帰蝶「――――」
麦穂「――――」
壬月「........」
久遠「うむ!見事なり!」
久遠は立ち上がり、森羅を賞賛した。
森羅「これで終わりか?」
と、森羅の前へ1人の少女がやって来た。
雛「次は雛の番だねー。.....でも和奏ちんが負けたのに雛が勝てるとは思えないんだけどー」
愚痴る雛に壬月の怒号が響く。
壬月「グダグダ言っとらんで、さっさと仕合えぃ!!」
雛「ぶー、相変わらず怖いですよ壬月さまー」
森羅「...次は、お前か?」
雛「はいはいー。和奏ちんとの立ち合いは見せて頂きましたよー。なかなか強いですねー。お兄さん」
森羅「お兄さんか...これでも三十路近くなのだがな」
雛「うふふっ、背が高くて、声も素敵だと雛は正直思いますよー。でも今回、雛本気だしますねー」
言いながら、両側に佩いた刀をスラリと抜刀する。
森羅「(....妙な娘だ。気配がおかしい....)」
小太刀を構える雛。和奏よりも隙が少ないところを見れば、慎重な性格なのだろうと森羅は考察する。
すると、雛の周囲に白い靄が発生する。
森羅「ん?これは...」
そう呟くと同時に、雛の姿が彼の前から消えた。
森羅「消えただと?.....後ろかっ!!」
ガギンッ!!!
森羅は咄嗟に剣を自身の背後に振う。その結果、剣が雛の小太刀と火花を挙げながらぶつかる。
雛「ありゃー、外したかぁ―」
森羅「なるほど、気配を消す程の速さか、まるでナルガクルガだ」
雛「?...何それ?」
森羅「なぁに...きにする、なっ!!」
剣を握る力を強くし、押し退け雛の軽い体を吹き飛ばす。
雛「いつつ...なら、もういっちょいくよー!」
彼女はまた気配を消して、仕掛けようとする。これに森羅は剣と盾を構え、周囲の気配を察知する為、神経を研ぎ澄ます。
森羅「そこぉっ!」
シールドバッシュを用いて、自身の真上から仕掛けてきた雛を地面に叩きつけた。
雛「きゃん!!...あいたたたたたー....」
地面に叩きつけられた雛は、痛そうに立ち上がる。
森羅「一体何だ?...その攻撃は」
雛「これは滝川家お家流、頑張って足を動かせば、早く動くことが出来るの術!」
雛の説明に呆れながら壬月が訂正する。
壬月「阿呆。滝川家お家流、蒼燕瞬歩、だ」
雛「ふふっ、それでーす」
森羅「メゼポルタ地方の超越秘技みたいな
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