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ルヴァフォース・エトランゼ 魔術の国の異邦人
シーホーク騒乱 4
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が攻めているといつの間にか隊が分断されて各個撃破の憂き目に遭い、逆に退くと際限なく攻め立てられ押し潰されそうになる。
 このままでは、長くはもたない。次に攻めてきたときが終わりだ――。

「わたくしたちも加勢いたしますわ!」
「助太刀するぞ」
「君たちは……、魔術学院の生徒か?」

 警備官たちを率いる隊長は駆けつけてきたウェンディと秋芳にむずかしい表情をむける。
 ウェンディのへそ出し制服のおかげで女子のほうは学院の生徒だと一目瞭然。青年のほうはそれなりに腕が立ちそうだ。しかし――

「君たちふたりだけかい? 魔術の援護はありがたいが、正直ここはもう限界だ」
「ここを突破されたら後がありませんわ。引潮地区の住民の避難は済んでいまして?」
「それは……」
「ならばなんとしても死守するのみですわ!」
「われわれだってそのつもりだ! だがやつら、さっきから妙な動きをしていて……」
「……あの鎧、ほかのとはちがうな」
「え?」
「あの槍を持ったやつ、将気をまとっている。あいつを倒せばなんとかなるかもしれない」

 秋芳の見鬼はリビングアーマーたちのなかに集団を統率する長を見極めた。
 どうやって倒すか、それが問題だ。

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