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ヘタリア大帝国
199部分:TURN19 イーグル=ダグラスその十
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いる。愛国心のある占い師でもあるのだ。
「その結果祖国さんも妹さんも凄い運勢が上昇してるけれど」
「だったらいいだろ」
「いえ、その上昇の仕方がおかしいのよ」
「おかしい?どういう風にだ?」
「普通はこうした場合は何の混ざるものもなく上昇するけれど」
 だがそれがだというのだ。
「色々な。一時的みたいだけれどよくないものも混ざってね」
「そのうえでの上昇か」
「祖国さんも妹さんもね。こんな占いの結果ははじめてよ」
「不吉じゃなくてもか」
「ええ。どういうことかしら」
「だが祖国さん達にとって悪い結果じゃないんだな」
「最高の結果ではあるわ」
 占いの結果。それ自体はだというのだ。
「だから余計にわからないのよ」
「そうなのか。けれどな」
「いい結果ならというのね」
「それでいい。なら祖国さんは戦争に勝つな」
 ダグラスはクリスの占いをこう捉えた。
「色々苦労をしてからな」
「そうなるのかしら」
「ああ。じゃあこれからデスクワークだ」
「デスクワークもするのね」
「司令長官ともなれば必須だからな」
 軍人にデスクワークは付きものだ。とりわけ提督以上にもなればだ。それはダグラスとて例外ではない。だからこそだというのである。
 それでだ。ダグラスは言うのだった。
「確かにあまり好きじゃないがな」
「少なくとも貴方はサインをしている方が似合うわね」
「だろうな。だがこれもサインだ」
 書類へのサインである。
「務めは果たすさ」
「では頑張ってね、そちらも」
「ああ、そうさせてもらう」
 クリスに軽い余裕のある笑顔で応えてだ。そうしてだった。
 ダグラスはデスクワークもするのだった。それも日本との戦いのことだった。ガメリカと日本の開戦の日は刻一刻と確実に迫っているのである。


TURN19   完


                        2012・4・15

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