ペルソナ3
1887話
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だ? 正直なところ、タルタロスでならともかく、今日みたいにイレギュラーシャドウが現れた時、順平と一緒に行動するのは危険でしかないぞ?」
「それは……」
桐条も、俺の言いたい事は分かっているのだろう。
悔しそうに唇を噛む。
「サポート型のペルソナを使う者がいれば、私が明彦達と一緒にタルタロスに挑む事が出来るし、伊織の手綱を握る事も可能だろう。だが、今の私達ではそれも不可能だ。元々戦闘向けの私のペンテシレアでようやくどうにかなっているのだしな。……そういう意味ではサポート型のペルソナがないまま、タルタロスに挑んでいるアルマー達を羨ましく思うよ」
「まぁ、俺の場合はペルソナとかがなくてもシャドウとかの気配を察知したり、自前で出来るからな」
「……本当に羨ましい」
しみじみと俺の方を見ながら告げてくる桐条。けど、気配察知だけを考えれば俺を羨ましく感じるかもしれないが、桐条の方が有利な事もある。
「シャドウをサーチして、どの属性に弱いかとか、そういうのを知る事が出来るんだろ? 俺達の場合は基本的に強引に勝ってる感じだが、シャドウの弱点が分かるのなら、そっちは戦略的に行動出来るんじゃないか?」
そう、今のところ俺達のパーティで戦闘しているのは、基本的にゆかりだけだ。
そしてゆかりの攻撃手段は、ショートボウを使った攻撃に、ペルソナのイオが使う風の攻撃魔法ガル、そしてペルソナの重量を活かした突撃といったところか。
勿論どうしようもなくなれば、俺が攻撃をするという方法もあるが、幸い今のところそういう事にはなっていない。……死神は例外として、だが。
そんな俺達に対し、相手の弱点を見抜く事が出来るのであれば、真田と順平という2人の使い手に、何よりペルソナチェンジを使って様々なペルソナを使える有里がいる桐条達は、かなり有利なのだ。
シャドウは……いや、ペルソナもだが、弱点の属性による攻撃が命中すると、大きくバランスを崩す。
それこそ、残っている全員が一気に総攻撃出来るように。
しかも、何故かシャドウがバランスを崩した時は、他のシャドウも意表を突かれるのか、それともそういう性質だからか、非常に動きが鈍くなる。
そういう意味で、人数の多い桐条達はシャドウを相手にしても有利に戦えるのは間違いなかった。
「それはそうなのだが、どうしても純粋な実力がな。私もそうだが、岳羽に比べると劣ってしまう」
ディアを使って有里達を回復しているゆかりを見て、桐条がしみじみと呟く。
そんなゆかり達の側では、もう傷が完全に回復したのだろう。
背負っていた順平も地面に下ろした真田が、荒垣に何やら言われている様子が見える。
数秒前まではゆかりを見ていた桐条だったが、今はそんなやり取りをしている真田と荒垣の2人を見て
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