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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
邯鄲之夢 2
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の陰陽師のおもな仕事は霊的災害の修祓であり、次いで呪術犯罪の取り締まりだ。
古代や中世とは異なり、貯水設備や技術が発達し、離島にまで水道を敷く。外国からも水を買える現代日本で致命的な水不足が生じる可能性は少ない。
それにもともと日本という国は三万五千本の河川にくわえ、定期的におとずれる台風や梅雨の影響で諸外国にくらべ水には恵まれている。
なのでこの種の儀式がおこなわれるケースはまれである。そんな稀有な儀式呪法を学んでいた京子の向上心や修学意欲には秋芳も感服した。
(……水で思い出したが、最近は水目的に山林を買いあさる外国企業が多いらしいな)
水の惑星などと呼ばれている地球だが、そのうちの約97%が海水で淡水は約3%しかない。さらにこの淡水のうち約70%は南極や北極、氷河などの氷として存在していて、地下水をふくめて河川や湖沼、雨水など人類が生活に利用できる淡水は地球上の水のわずか1%に満たないとされる。
その1%にしても蒸発して雲などになり循環されているだけで、その絶対量にはほとんど変化が生じない。にもかかわらず原発汚染水など、文明の発展とともに汚染されることが多々あり、さらに人間は増え続ける一方だ。
国連は二〇二五年には地球の人口は八十億になると推計している。
水は貴重なのである。
すでに国家的な水不足になって他国から水を輸入したり、あるいは盗むこともおこなわれている。
そしてどうもあちこちの国から水を『盗られ』ているのは日本のようなのだ。
外国企業が日本の山林を広大なエリアで買いまくっており、その目的は山林の樹木や土地利用などではなく地下から汲み上がる良質な水らしい。
日本という国は世界でも珍しく外国企業が土地を自由に買えることがゆるされているおおらかな国であるらしく、この美しい水と緑にあふれるまほろばの国の山河を得体のしれない輩が寄生虫のごとくえげつなくうごめき、すきあらば吸いつこうとしているのだ。
人様の国に手を出す外国企業もたいがいだが、母国の土地を外国に切り売りする秦檜の尻尾のような日本人がいることに衝撃と嫌悪感をおぼえる。
(遼に金、そして元。宋はつねに異民族におびやかされ、内には蔡京や童貫といった奸臣が幅を利かせていた。どうにも他人事には思えない、内憂外患なのは今の日本も同じだ)
そんなことを考えているうちに五龍祭も佳境に入る。
目の前で儀式を執り行う京子の身体からは霊力が満ちあふれ、美しい光沢を放っている。まるで虹色に輝く無数の絹糸が下からの風に吹かれてたなびき、天へと伸びてゆくようだ。
やがて儀式を見守る群衆からも驚嘆の声があがる。微細かつ強靭な霊気は見鬼ではない者の目にも映るほどに強く高まり、輝く陽炎をまとっているかのように見えはじめた。
その神秘的な姿は
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