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ヘタリア大帝国
TURN19 イーグル=ダグラスその四
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そうだ。日本帝国は中帝国を追い詰めている」
 ハルゼーに応えてだ。ダグラスは述べた。
「南京も陥ちた。かなりまずい」
「まあ一年はもつだろうけれどね」
 その中帝国から来たキャヌホークも言ってきた。
「それでも。このままだとね」
「中帝国は降伏するしかない。そして日本帝国はまた植民地を増やす」
「そのことは絶対に許してはいけないぞ」
 アメリカがここで右手を拳にして言う。
「日本を懲らしめるんだ。そして中国を助けるんだ」
「しかし日本帝国は俺達の忠告を聞き入れない」
 ダグラスの目からはそう見えることだった。ガメリカの正義を信じる立場からは。
「それどころかここにも攻めようとしている」
「じゃあその場合は仕方ないね」
 ネクソンが言う。
「その日本帝国軍を迎え撃つんだ」
「司令部はハワイに置く」
 ダグラスはその戦略も述べはじめた。
「そのうえでこのマニラ、ミクロネシア、ソロモンに艦隊を配備する。しかしだ」
「主力はこのマニラに置くんだね」
「その通りだ、奴等はこのマニラを攻略して一気に東南アジアとオセアニアに雪崩れ込む」
 そうしてくるとだ。ダグラスも読んでいた。
「それを防ぎ逆に日本本土に攻め込む為にだ」
「このマニラに主力を置く」
「そして日本を迎え撃つ」
「ここには俺が駐留する」
 太平洋歓待司令長官自らがだとだ。彼歯鋭い目で言った。
「後の配備は俺が考える。俺がいる限りこのマニラは陥落しない」
「では。ここで」
「そうだ、日本帝国軍と決戦だ」
 今の主力艦隊を以てだ。そうするというのだ。
「そして勝つからな」
「ただ。今はね」
 ハルゼーがここでダグラスだけでなく他の面々にも言ってきた。
「ミクロネシアやラバウルにも艦隊を配備して欲しいと」
「現地からの要請か?」
「いえ、国防省からよ」
「上からか」
「ええ。だからここに置ける艦隊は限られるわ」
「そうか。できればミクロネシアを囮にしてもだ」
 そうしてでもだというのだ。
「マニラから攻めたかったがな」
「ここから日本本土へのルートもあるし」
「しかし。国防省が言ってきているか」
「キリング長官自らね」
「キリング財閥のご令嬢か」
 ダグラスの顔がここで微妙なものにもなった。
「一応カレッジで軍の教育は受けているらしいな」
「士官学校出身ではないですが」
 だがそれでもだとだ。イザベラが話す。
「軍事教育を優秀な成績でマスターされています」
「じゃあ軍事については素人じゃないな」
「はい、間違いなく」
「そうか。素人が口出ししないならいいさ」
 ダグラスはそれならばいいとした。

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