終わり良ければ総て良し?
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スポッと頭部。熊のキグルミの頭を抜き取った犯人さん。露わになった顔。ちよこちゃんを殺した犯人は――
「私よ!!」
「「「「「「千代紙さんのお母さんんんんんん!!!?」」」」
ちよこちゃんのお母さん。れいこさんでした。
れいこさんは自信満々な顔でドヤァと穴息荒くさせて後ろに振り返り、蛇の海賊団をしている女帝さんみたいな見下しポーズをしています。
決め台詞は「妾は美しいから!」で……合ってたかな? しおちゃんに借りた海賊王に出て来た女帝さん。綺麗だし大人の女性って感じで憧れる……かも?
「な……なんで……母上殿が娘である千代紙君を……」
蒼白とした顔。驚愕して開いた口が閉じない……なまえ忘れた。とにかく派手なひと……がれいこさんを落とそうとしている。同情で?
でもれいこさんに同情なんていらない。関係ない。れいこさんはいつも自由だから。
「理由なんてねぇ! ひとつしかないのよ!!」
「あ?」
れいこさんはしゅうくんを指さしこう言い放ちます。
「あっくんがちよ子とくっつかないからっ、だから仕方なくあの子の保険金で老後を……」
「「「「………………」」」
うんうんうん。わかります。わかりますよその気持ち。れいこさん。至高の存在であるしゅうくんは同じく至高の存在であるちよこちゃんと結ばれるべき。なのに他の人が邪魔するから……。わたしはちらりと会長を見ます。会長は歯を食いしばって悔しそうな顔をしてる。だいじょうぶ、安心して、会長にちゃんすなんてないから。
「ここまでひっぱるほどのネタでもなかったですね〜」
「それはどうしてだい? 飯野君」
「だって〜」
※あるある4 犯人は最初から最後までいる奴だ。
「だからですよ〜」
「あら? 千代紙さんのお母さんが登場なされたのは3話目(十七話の)からじゃありませんか?」
「………おまえらなんの話をしているんだ?」
この世界のルールを知らないしゅうくんはしょうがないから置いておく。放置の方向で。
じゃあ代わりに教えてあげる。れいこさんが犯人だと最初からわかってた理由――それは。
***
『アホの子達が一か所に集まると…』1-3
◇「生徒会長に休みはない」
8月某日。夏休みも後半戦に入った頃。
「会長ーメロンパンとカフェオレ買って来たっす」
「ありがとう。足田さん」
動けない代わりに、近くにあるコンビニでお昼ご飯を買いに行ってくれた足田さんから、コンビニの袋とおつりを受け取ります。
あら? 私はパンと飲み物しか頼んでなかったのに、プリンが入っています。
顔をあげて足田さんを見ると、「頑張ってる会長へご褒美っす」とニカッと笑って言います。
本当に彼女にはお世話になっってば
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