暁 〜小説投稿サイト〜
ナニイロセカイ
*空気の世界
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キーンコーンカーンコーン。

チャイムが鳴りました。
退屈な休憩時間が終わったみたいです。今度は何時間が始まるんだろう。

「じゃあまたあとでね」

いつも思う、上手すぎる作り笑顔でじゅっちゃんは手を振って自分の席へと戻って行くのと、ほぼ同じくらい教室の外にいたクラスメイトと思われる人達もぞろぞろ気持ちの悪い小さな虫のように教室に入って来て、自分の席に座っていきます。
全員が席についたところで改めて思いました……四人は多すぎるって。
わたしのかよっていた小学校の生徒の約八十パーセントがこの中学校にきたと聞いてます。だからかな? 多すぎる教室の中には、見知った顔が半分くらいいました。
まあ……じゅっちゃん以外は全員顔と名前を知っているだけという知人以下の人たちなんですけどね。

……なんてことを考えること数分。
教室の引き戸が開けられて、くせっ毛の女の先生が入って来ました。見た目年齢でいうと三十代後半か四十代くらいかな?
これはあとから知った話なんだけど先生もまたわたしたちと同じくらいの子供を持つお母さんらしいです。自分の家庭もあって大変な先生さんです。

一通り説明みたいなことが終わりました。
次は、新しい先生 クラス 定番ネタ 自己紹介タイム、などなど説明するのもめんどい定番ネタをこなしていきます。
でも自己紹介タイムか……わたしが一番嫌いな時間です。地獄の一丁目です。
なんでいつも初めての場所には自己紹介タイムなんて無意味ことに時間を使うんだろう。
そんなものに何の意味があるって言うんだろう。
別にクラスメイトのみんなとなんてなかよくするつもりもないし、興味なんて全くと言っていい程無いです。
それはみんなも同じはず、とゆうより興味津々なんて言われたら気持ち悪くて吐いてします。ドン引きです。

文句を心の中で訴えていると、前の子達が軽々と自己紹介していってどんどん自分の番が迫ってきています。
ああ…嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。この世界からどうにかして逃げられないかな。
頭が痛い?
お腹が痛い?
おトイレに行きたい?
それっぽい理由を色々考えて案を出してみたけど、どれも微妙です。

「宜しくねー。じゃあ次は――さん!」

時間オーバー。タイムアウト。時間切れです。わたしの番がきてしまいました。
ほらほらっと先生にせかされ渋々嫌々、椅子から立ち上がります。
みんなの目線がわたしに集中します。見ないで お願いだから わたしを見ないで――

「綺麗な瞳」

「……ぇ」

緊張で頭の中が真っ白になったわたしに先生がかけた言葉は意外なものでした。

「――さん。貴方とっても綺麗な瞳をしているのね? 翡翠色の瞳なんて初めて見た……もしかしてハーフ?」

「ぇ……あ…はい」

「やっ
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