ペルソナ3
1886話
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囲気を――圧倒的に存在感では劣っているが――感じられる。
姿としては、女型のシャドウと表現するべきか。
スカートのような物を履いており、身体の曲線も女らしい丸みを帯びたものとなってる。
髪の毛……と表現してもいいのだろう、まるで帯か何かのようなそれは、右が白で左が黒と完全に色が分かれている。ちなみにスカートから伸びている足は、右が黒で左が白と、髪の毛とは反対になっていた。
そしてシャドウらしく目の周りだけ覆っているような仮面を付けており……今は、モノレールの車内に座り込んでいた。
普通の人間よりも圧倒的に巨大なその姿は、モノレールの車内に入りきらなかったのだろう。
……馬鹿? と一瞬思ったが、それでも有里や真田達がまだ倒せておらず、少し離れた場所では順平が意識を失って倒れているのを見れば、強敵なのは間違いないのだろう。
ともあれ、一瞬でその辺りを見て取った俺は、そのままモノレールの中に入り込み、ひとまず髪の毛で襲われている有里と真田の前に立ちはだかって、ゲイ・ボルグを振るう。
タルタロス程の広さがある訳ではない為か、思い切りゲイ・ボルグを振るうような真似は出来ないが……それでも宝具である以上、シャドウの髪の毛程度を斬り払うのは容易な事だった。
「アルマー!?」
「え? 何で!?」
いきなり俺が姿を現したからだろう。2人は揃って驚愕の表情を浮かべ、こちらに視線を向けてくる。
「お前達が危ないって、桐条がタルタロスまで俺達を呼びに来たんだよ。そうしたら案の定……ちっ、少しは状況説明くらいさせろよな!」
俺が話しているのを隙と見て取ったのか、シャドウは氷柱を放ってくる。
ブフで生み出されただろうその氷柱は、当然のようにゲイ・ボルグによってあっさりと砕かれる。
……その砕かれた破片でモノレールの窓も砕けたりしたが、それは俺の知った事ではない。
「とにかく、こいつを黙らせる。この狭さだとそう多くは戦えないから、ここは俺に任せろ。……俺に任せて先に行け! とかいったら面白いかもしれないんだがな」
「……何だ、それは? 先に行けも何も、もうモノレールが停まっている以上、こいつを倒せば終わりだろう」
そうだよな。ボクシングやら身体を鍛えるのに熱中している真田に、フラグとか言っても通じる筈がないか。
折角フラグを立てようとしたのに、あっさりと潰された事を残念に思いつつ、俺はシャドウに向き直る。
「とにかく、お前達はそこで待ってろ。かなりの怪我をしてるみたいだしな」
ブフをあっさりと弾かれた事から、俺を警戒しているのだろう。シャドウは先程のように攻撃をしてくるような事をせず、髪の毛を空中で揺らしながら俺の隙を窺っていた。
そんなシャドウを前に、俺は有里と真田に下がっている
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