ペルソナ3
1886話
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」
「俺はこれからこの中に行くが、桐条はどうする? どうやら中ではまだ戦いが続いているらしい」
「何!? ……ペルソナ!」
桐条が慌てたように己のペルソナ……ペンテレシアを召喚する。
両手に剣を持った人型のペルソナは、なるほどサポート向けという風には見えない。
思い切り戦闘向けといった印象が強い。
寧ろ明確な武器を持っていない分だけ、ゆかりのイオの方がサポート向けに見える可能性が高いだろう。
……勿論、イオは巨大な牛の頭蓋骨という存在があるので、質量的な面ではペンテレシアよりも上なのだが。
ともあれ、ペンテレシアはモノレールの方を向き……数秒と経たず、桐条の眉が顰められる。
「間違いない、まだ戦闘中だ。しかも伊織が戦闘不能になっている」
何? と、口に出そうとしたが、現在の順平の状況を考えれば、寧ろそれは当然なのだろう。
恐らくだが、有里や真田の言葉も聞く様子がなく、自分だけでどうにかなると思い、敵に向かって突っ込んでいった可能性が高い。
「頼む、アルマー。今の明彦達だけでは、このシャドウを相手にするのは難しい。助けてやってくれ」
「ああ、最初からそのつもりだよ」
「……すまん」
小さく謝ってくる桐条。
その声を聞きながら、俺は早速行動に出る。
桐条をその場に残し、まず1両目のモノレールに向かったのだ。
そうして扉を強引に開けようとするものの、当然のようにそう簡単にはいかない。
そもそもの話、車体をシャドウによって乗っ取られて、外に出るに出られないって話だったのを思い出す。
「けどな!」
開かない扉に、強引に指を突っ込む。
扉の金属部分が熱せられた飴細工の如く、あっさりと俺の指によって曲げられる。
車体がシャドウによって乗っ取られたって話だったが、結局この程度か。
まぁ、金属を素手で千切り取るような握力がなければ出来ない事である以上、こうやって脱出しろと有里に言っても無駄だっただろうが。
いや、もしかしたら生身では無理でも、ペルソナを使っての移動だったら可能だったか? それとも、車体を壊す事に忌避感があったのか……
ともあれ、その辺りの事情は俺には関係がない事だ。
メリメリといった音を立てながら、モノレールの扉が強引に開いていく。
若干の抵抗はあっても、特に苦労するということはなく人が1人入れる隙間を作ると、そのまま中に入り……
「どうやら、こうして来て正解だったみたいだな」
丁度俺が入った車両では、激しい戦いが繰り広げられているところだった。
有里と真田がそれぞれペルソナを召喚し、シャドウと戦っている。
ただし、そのシャドウは俺が今まで戦ってきたシャドウとは大きく違っていた。
それこそ、どこか死神に等しい雰
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