暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 外伝
人として生きていく 〜今のあたし〜
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のじゃないものを大したものに見せるのが腕なんすよ」

 身を乗り出して褒めるウェンディに対してショウさんは若干苦笑い気味だが、今回ばかりは我が姉妹の肩を持とう。
 何故ならあたしでさえ空腹なのも相まって衝動的に食べたいという欲求が湧き続けている。ならあたしよりもテンションが高いウェンディが普段通りに振る舞えるだろうか。いや、そんなわけない。
 多分……冷静に「いやはや、美味しそうっすね」くらいな発言をしていたら体調が悪いのかと疑う。

「じゃあ、さっそくいただくっす。むっ!?……これは……超絶に美味いっす!」
「こらウェンディ、じたばたすんな。危ねぇだろうが」
「ギガうまなんすから仕方がないじゃないっすか。条件反射っす!」

 確かに美味いのは認めるが……子供じゃねぇんだからもう少し大人しく食えよ。ヴィヴィオとかヴィータさんなら可愛げもあるけど、お前がやってもバカっぽくが見えないからな。
 あと……ヴィータさんの前で意味もなくギガうまとか言わないでくれよ。
 あの人、見た目はあれだけど中身は普通に大人だから。そういう部分を突かれると普通に怒るだろうし。一緒に美味いものを食べてる状況とかなら問題ないだろうけど。

「いや〜こんなご飯が食べれるなら一家に一人はショウさんが欲しいっすね」
「俺はひとりしかいないんだが?」
「ふむ……それもそうっすね。ならこの家に居てくれたら良いっす。うちに居る美人姉妹はまだ誰も結婚してないどころか、お付き合いしてる殿方もいないっすからね!」

 何でそうなんだよ!
 反射的にそう叫ばなかった自分を褒めてやりたい。もしもそうしていたら口の中に含んでいたものが飛び散っていただろうから。
 バカというか適当な奴だとは思ってたが、何で今みたいなことをさらっと言えんだよ。
 一家に一人居てくれたら助かるって発言は理解できるし、うちだけに居てくれたらって部分もまあ良しとしよう。
 だけどさ、そのあとに恋愛面の話に進んだら意味が違ってくるだろ。まるでこの家の誰かと結婚しろって言ってるみたいにも聞こえるわけだし。

「ちなみに……あたしなんてどうっすか? こう見えて相手には尽くすかもしれないっすよ」
「かもしれないって、自分を売り込むつもりがあるのかないのか分からん発言だな」
「そりゃ〜まともに売り込むなんて恥ずかしさマックスじゃないっすか。あたしにだって羞恥心はあるんすよ」
「羞恥心ある奴はそもそも堂々と自分と結婚しないか? なんて発言はしないと思うんだが?」
「ちっ、ちっ、ちっ……甘い、甘いっすよショウさん。ショウさんの作るお菓子よりも甘いっす。具体的に言えば……いや、さすがにフェイトさんのお母様が飲むアレよりは甘くないっすね」

 甘いのか甘くないのかどっちだよ。確かにあの人のアレ
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