第5章:幽世と魔導師
第134話「京での戦い・前」
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
=なのはside=
「あれが……酒呑童子…」
クロノ君に転移してもらって、私達は酒呑童子という妖の討伐に出ていた。
正直、何人かは司さんや優輝さんの方に加勢しに行った方がいいと思うけど…。
…そう思うのは、まだあの人たちの実力を低く見ているからかな?
私達と違って霊術が扱えるのも、少人数でいい理由かもしれない。
「…ところで、酒呑童子って何?」
「っ……フェイトちゃん、今そこでそれを聞くん…?」
「だって、何も知らないし…」
フェイトちゃんの言葉にはやてちゃんが空中でずっこける。
…口には出してないけど、私も知らないんだよね…
「簡単に言えば、昔大江山っちゅー山に住んでた鬼のボスや。当然、ボスって言う程やから、その強さもとんでもないやろなぁ……」
「良く知ってるねはやてちゃん…」
「色んな本を読んでたからなぁ…」
鬼のボス…それだけでなんとなく危険さがわかる。
鬼と言えば妖怪の中でも相当有名だからね。私もそれぐらいは分かるよ。
「さて、結界で囲ったのはいいけどよ、どう倒すんだ?」
「どうも何も…相手の出方次第やなぁ…」
海鳴市に残っていた皆も既に集まっている。
唯一、帝君だけここにはいないけど……
「……なぁ、あいつだけ別行動で本当にいいのか?」
「私もクロノ君も指摘したんやけどなぁ…どうせ連携が上手くできないからの一点張りや。クロノ君もそれで納得してしまうし…」
帝君はここ最近調子に乗ったような行動はしなくなった。
アリシアちゃん達曰く、誰かに一目惚れしたかららしいけど…
優輝さんから特訓も受けているからか、状況をちゃんと見れるようになってるみたい。
「今はその事よりも、あれをどうにかしないと……」
帝君は現在別行動で、他の妖を倒して回っているらしい。
でも、私達はそれを気にする暇はない。
「っ、はやて!後ろだ!」
「えっ……」
……戦いは、もう始まっていたのだから。
「はやてちゃ―――」
酒呑童子は、私達魔導師と違って空を飛ぶ事はできない。
でも、“跳ぶ”事はできる。
私達より巨体なその体で、攻撃が届かないように飛んでいた私達の所まで跳んできたというのだ。……その事に気づくのが遅れ、はやてちゃんが不意の一撃を受ける。
…そう思っていた。
「てぉぁああああああ!!」
はやてちゃんを庇うようにザフィーラが前に出る。
振るわれた腕を、障壁と拘束魔法(鋼の軛)を使って受け止める。
それでも破られそうになるけど…まるで受け流すように上に逸らした。
「ざ、ザフィーラ……」
「ご無事ですか?」
「あ、ありが
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ