第5章:幽世と魔導師
第134話「京での戦い・前」
[1/10]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=司side=
「光よ!」
「はっ…!」
京都の街中を、妖を倒しながら駆け抜ける。
優輝君達と別れた後、私達はアースラに援軍を要請。
とりあえず近い場所にいる橋姫の場所へと向かっていた。
「橋姫と酒呑童子…どう考えても後者の方が厄介だよね…」
「でも、こっちには空を飛べるアドバンテージがある。…上手く立ち回ればなのは達でも問題なく倒せるはず」
「……それもそうだね」
事実、学校で防衛していた時はなのは達は一方的に攻撃できていた。
京都にいる妖より弱かったのもあるけど、やっぱり空が飛べるのは大きいのだろう。
椿ちゃん達曰く、妖は飛べる奴ばかりじゃないらしいし。
「……!あそこ…!」
「見つけた…!」
京都の宇治橋と呼ばれる橋。そこに橋姫と思われる妖がいた。
既に嫉妬の力を振るっており、警察が応戦しているけど、まるで歯が立っていない。
「っ……!これじゃあ、撃てない…!」
「じゃあ、私が行くわ…!」
「お願い!」
ジュエルシードの魔力で攻撃しようとして、躊躇する。
…警察の人達がいるから、巻き込んでしまう可能性があるのだ。
「ガードスキル、“Delay”」
奏ちゃんが移動魔法を用いて一気に橋姫に肉迫する。
霊力を纏わせた刃の一撃を与えようとするけど…
「っ……!」
「(防がれた…!しかもあれは、嫉妬の感情が形を為したもの…?)」
黒い水のようなものによって、奏ちゃんの一撃は凌がれてしまった。
その黒い水は、祈りの力を扱う私だからこそ、嫉妬の感情が形を取ったものだと理解できた。
「くっ……!」
「っ、危ない!」
繰り出される嫉妬混じりの霊力の弾。
奏ちゃんはしっかりと躱しているけど、警察の人達はそうはいかない。
だから、私が障壁を張ってしっかりと守る。
「子供……!?」
「下手に動かないでください!その方が危ないです!」
戸惑う警察の人達にそう言って、改めて祈りを込めた障壁を張る。
…よく見ればわかるけど、既に何人も倒れている。橋姫や妖にやられたのだろう。
「っ……!…守って!」
―――“Tut?laire”
これ以上犠牲者を出す訳にはいかないと、警察の人達を覆うように障壁を展開する。
これで流れ弾程度なら何とかなるだろう。
「祓え!」
パァンッ!!
「っ!シッ…!」
祈りを込めた魔力の波動を橋姫の力にぶつけ、相殺する。
その際にできた隙を利用して、すかさず奏ちゃんが斬りつける。
「貫け…“神槍”!!」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ