最終章:夢を追い続けて
第61話「親友たち」
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考えるだけ無駄か。
【さて、君達がISを動かせないのは、まぁ当然だね。だって、まだ“初対面”なんだから。だから、まずは“会話”を試みてね】
「会話…って言われても…」
【え?やり方を伝えろって?…あ、そうだね。やり方はある意味単純。マンガとかでよくある感じに、ISに触れて念じてみて。IS側から問いかけてくるから】
束さんのメッセージの通りに、弾たちはそれぞれのISに手を当てる。
そして目を瞑り、しばらく無言が続く。
…多分、今頃弾たちはISコアの人格と会話しているのだろう。
「あの…秋十君、少しいいでしょうか…?」
「…?どうしたんですか?」
少しの間時間がかかるので、待っていたところ、虚さんが話しかけてきた。
「いえ、先程の…五反田弾君…でしたか?赤いバンダナの…」
「弾がどうかしたんですか?」
先ほど少し弾をじっと見つめていたが…。
「どこかで会った事があったり?」
「いえ、そういう訳ではなくて…」
そういって口ごもる虚さん。
…なんだか、いつもの虚さんらしくないけど…。
「あ、あの、彼の事、色々と教えてもらえませんか?」
「色々って…」
趣味とか、好物とかか?
…と言うか、ここまでくれば俺でも察せる。
「虚さん、もしかして……」
「っ……!」
…どうやら、本当のような。通りで楯無さんと本音が笑みを浮かべる訳だ。
まぁ、弾も容姿は悪くない。むしろ良い方だと言えるからな。
好みのタイプだったってだけだろう。
「い、今の話はなかったことに…!」
「え?あ…」
顔を赤くして虚さんは別の事をしようと端の方で移動した。
代わりに今度は楯無さんがやってきた。
「ふふ、意外よね。彼女があそこまで狼狽えるなんて」
「楯無さん、もしかして虚さんは…」
「ええ。そうよ」
俺が何の事か言う前に楯無さんは肯定する。
「…本当に意外ですね…。いや、別に弾も顔が悪い訳じゃないですけど」
「今まで色恋沙汰に興味がなかったから、隠してるつもりだけどバレバレなのよね…」
あの虚さんがあそこまでわかりやすく狼狽えるのは新鮮だ。
…いや、さすがに楯無さんのようにからかうつもりはないけど。
「と言うか、もしかしたら彼女自身、今抱いている気持ちがどういったものなのか理解しきれていないかもしれないわね」
「いや、さすがに…ありえますね…」
別におかしい事じゃない。
今まで知らなかった、感じた事のなかった感情であれば、どう言うものか分からなくてもそこまでおかしくはないからな。
「(とりあえず、虚さんご愁傷様です…)」
この場はともかく、後で楯
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