最終章:夢を追い続けて
第61話「親友たち」
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た。本音の姉で、虚と申します」
俺達に気づいた虚さんはこちらへやってきて弾たちに頭を下げる。
その後、何故か弾の方をじっと見て…
「あ、あの…何か…」
「あ、いえ、なんでも…」
…と言う、何か違和感のあるやり取りをした。
「ん〜?ふ〜ん…」
「へぇ……」
そんな虚さんを見た本音と楯無さんは、何かに気づいたように笑みを浮かべる。
「とりあえず、ある程度の準備は済ませておいたわ。まずは起動と最適化を試みて頂戴。そこから色々確かめていくから」
「は、はい!」
楯無さんの言葉にまず蘭が展開を試みる。
続けて弾と数馬も勝手がわからないながらも展開を試みた。
……だが、ISは展開されない。
「…あ、あれ…?」
「まぁ、現在は一般的にISは動かせないって事になっているからね…やっぱり、特別って訳じゃないのね」
予想はしていたとはいえ、やっぱり理由や想いもなしに展開はできないらしい。
「えっと、これはどういう…」
【はろはろー!束さんだよー!このメッセージが開始されたって事は、送ったISを動かそうとしたって事だね!でも、動かせなかった訳だ!】
蘭が何か言おうと口を開いた瞬間、映像が現れる。
そこに映っていたのはなんと束さんだった。
【あ!残念だけど、これは録音音声だからそっちの問いには答えられないよ?いやぁ、実はもう一つ録音データがあったんだけど、私達の計画を早める事になって急遽メッセージ内容を更新……え?本題に移れ?はーい】
「束さん……」
桜さんの声が若干聞こえて、束さんは本題へと移る。
【まずはお礼と謝罪を。……ありがとう。君達があっ君の事を大切に思っていてくれたおかげで、あっ君は生きてこられた。そして、ごめんなさい。私がヘマをしなかったら、あっ君があんな目に遭う事はなかった】
「………」
感謝と謝罪を述べる束さんのメッセージを、皆は黙って聞いていた。
束さんが感謝と謝罪を述べるのが珍しいのもあるが、内容が内容だったからだ。
「これって…」
「…ああ、俺が桜さんに救われる前の事だ」
「……」
三人共、各々思う事があるのか黙り込んでしまった。
確かに結果的に見ればプラスになった事ではあるが、弾たちにとっては俺をあの状況下から救い出す事は出来ず仕舞いだったも同然だからだ。
【……しんみりとした空気にさせちゃった所悪いけど、次に移るね】
「(やっぱりどこかで見てるんじゃないだろうな…?)」
弾たちが少し落ち着くまで束さんのメッセージは止まっていた。
この間すらも予想していたのだとしたら…あれ?そこまでおかしくないと思える自分がいる…。…あの人たちの事だし、
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