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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
刀会 2
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、みゆきは良い女だよ」
三人の女子に囲まれているというのにはばかりもせず、仲むつまじくたわむれ出した。
「周一さん、どんなお仕事をしているんです?」
「ん? ああ……。おもに雑誌のコラムや寸評を書いてるけど、たまにエッセイなんかもやるな。小説も書くよ、まぁ、ライターってやつだな。ほら、これなんか今月から始まったおれの連載だよ」
そう言って紅葉に一冊の本を手渡す。サブカル系の雑誌で、発行年を見ると今月どころか数年前に出版されたものだった。周一の名は――、あった。ただしコラムでもエッセイでも小説でもない、読者ハガキとして投稿コーナーに掲載されていた。内容もあたりさわりのない凡庸なものだった。
だが、周一の中ではそれが『小説』になっているらしい。
「どうだい? それは。いわゆる異能力バトルものってやつなんだけど、おれはオリジナリティあふれるまったく新しい特殊能力を考えてみたんだ。今までだれも考えついたことのないような、もの凄い無敵の超能力だよ! 訊きたいかい? それは――右手で触れることであらゆる魔法や超能力といった異能の力を無効化する能力さ! どんな能力を持つ敵とも戦える万能の力。この力を手にした高校生の少年が次々と現れる敵と激しいバトルを展開していく予定さ」
「すごいわ、あなた。こんなことだれも思いつけない、あなたはスーパーハイパーメディアクリエイターよ、売れっ子作家よ!」
「ふふ、これも理恵がいてくれるおかげだよ」
「ううん、あなたの才能よ」
たった今自慢げに語った内容の作品はとっくの昔に別人の手によって書かれ、世に出ている。だが周一の中では自分の書いた作品になっているようだった。自分の世界の中では――。
ふたたび二人だけの世界に没頭し出す周一とその妻を置いて紅葉達は部屋を出た。
「ひどい霊気の偏向でした……。あの部屋、穢れに満たされていますわ。これは除霊、ううん、修祓が必要ですわね」
ゲッソリとした顔で眞白が感想を言うと琥珀も考えを述べた。
「そうね、でも
見鬼
(
み
)
たところ瘴気の強さ自体はたいしたことないわ。それでも段階的にはフェーズ3寸前といったところだし、これは今すぐにでも修祓したほうが良い。手をこまねいていたら移動型・動的な霊災にまで発展しちゃう」
どこから取り出したのか、円盤状のロリポップキャンディを口にしつつ、修祓の段取りをテキパキと指示しだす。
四王天琥珀。彼女こそ白巫女壱番隊のリーダーなのだ。
「護符の種類と貼る場所は――、使用する術は――、必要な物は――」
「…………」
「どうしたの、もみもみ? なにか考えごと?」
「あ、ああ……。あの人の、周一さんの姿があまりにも異様だったから、少し、その……」
「ええ、ほんと気色悪かったですわ。ガリガリに痩せ
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