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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
刀会 2
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よ、たとえ一人でも私の負けは壱番隊の敗北、言うまでもないわ。もっともあなたみたいな甘ちゃんに負けることなんて絶対にありえないけど。良い機会だから実力の差ってのを教えてあげるわ、これはバトルじゃない、セミナーよ」
灼熱の闘志を宿した視線と氷結の意志をもった視線がぶつかり合う。
「あのう、珊瑚さん」
「なぁに、桃矢さん」
「たしか琥珀さんたち壱番隊の人とは入学当初にいざこざがあったって言ってましたよね? プール掃除の時に」
「ええ、そう……。彼女は、紅葉さんは元壱番隊だったのよ」
「え……」
「それがとある案件に関わった時に仲たがいしてしまったの――」
案件。巫女クラスの生徒たちに課せられる自由課題で清掃や失せ物探しから低レベルの霊災修祓まで、人々から寄せられたさまざまな依頼のことを指す。
これは半年近く前、才気あふれる二之宮紅葉が白組壱番隊として市民のお悩み相談にのった時の話――。
東京都郊外にある一軒家。プラモデルや美少女フィギュア、書籍やCDが一見乱雑なように、見る者が見ればテーマ別、作家別に整然と配列された、いかにもオタクな部屋の中で一組の男女が楽しげにたわむれていた。
「ねぇ、あなた。仕事のほうは順調?」
長い黒髪の女がそう言ってシャンプーする時のように両手で男の髪を優しくかき回す。
「ああ、新しい連載も始まって今月はいそがしいんだ」
「うふふ、すてき! 仕事のできる旦那様って好きよ。ましてクリエイティブな職に就いている人なんて最高! さすがあたしの旦那様ね」
「おいおいよせって、昼間から」
女は男を無理やり立たせてベッドの上に転がりこんだ。
「抱いて、周ちゃん……」
「うん、抱くよ。由衣」
周一の休みなく続ける愛撫に由衣がしだいに反応しだす。ゆるやかに上下する白い腹の動きがじょじょに大きく、激しくなってきた。
少々性急かつ強引に突入したため、由衣は『あン……』と甘い声をあげて周一の首筋にしがみつき、背後に脚をまわし、しっかりと自身の体を固定する。俗に言うだいしゅきホールドというやつだ。
「ああ! いいっ! いいわ……。あなたって最高! 大好きよ周ちゃんっ、ああッ……!?」
愛する由衣の中で果てた周一はしばらく事後の余韻にひたり、幸せをかみしめる。
幸せだ。
最高に幸せだ。
由衣と出会えた幸運を神に感謝している。この世にはフィギュアやBDをいくらたくさん集めても満たされないものがある。世界は一人で生きるより、二人で生きるほうがより素晴らしいことだと、彼女に逢って知ったのだ。
おなじようなオタク趣味で考えかたも一致する。ケンカや口論をしたことなど一度もない、理想の恋人だった。
「おれはなんて運が良いんだ
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