182部分:TURN18 ガメリカ共和国その四
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は疑問を持っていた。
「どうも。我儘っていうか」
「そのうち共和制になってもらうわ」
ハンナは中帝国の国家システムについても既に考えていた。
「そして日本はね」
「滅ぼさないというのだね」
ようやくだ。ルースが口を開いてきた。この会議ではじめてだった。
「そしてそのうえで」
「日本は太平洋経済圏のナンバースリーになってもらうわ」
これだけ言えばだ。ハンナの中でも日本の扱いは悪くなかった。
だがそれでもだ。ハンナはこうも言うのだった。
「そして絶対にソビエトと戦ってもらってあの国の南下と共有主義の楯になってもらうわ」
「要するに厄介なことは全部押し付けるのね」
「ええ。ただしね」
ハンナはキャロルを見た。今発言した彼女をだ。
そのうえでだ。キャロルを忠告する様に見てだ。そして言ったのである。
「貴女みたいに反感は持っていないつもりよ」
「あたしみたいに?」
「お姉様のこと、忘れてないわね」
「当たり前よ。姉さんがああなったのは日本人のせいよ」
不機嫌を露わにさせてだ。キャロルはハンナに返した。
「あの東郷とかいう女たらし、今日本帝国の海軍長官よね」
「そうなっているわ」
「あいつが姉さんをたぶらかして日本に連れて行って」
「そして航海中の事故でね」
「ああなったから。日本を好きな筈がないわ」
「けれど日本は日本で使えるわ」
ハンナは日本を駒として見ているのだった。完全に。
「ソビエトへの剣であり楯よ」
「ソビエトだけは許せないからね」
アメリカ妹はここでこう発言した。
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