暁 〜小説投稿サイト〜
ヘタリア大帝国
182部分:TURN18 ガメリカ共和国その四
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

TURN18 ガメリカ共和国その四

「私達は太平洋経済圏を築きそのうえで繁栄するのよ」
「太平洋経済圏にエイリスは除外するのね」
「当然よ。太平洋はガメリカのものになる運命だから」
 ハンナはクーにも言う。
「エイリスのものではないわ」
「そうね。だからこそ日本に攻めさせて」
「ガメリカとしても戦うことも考えたけれど」
「エイリスとは同盟を結んじゃったからね」
 キャロルは第一次大戦の頃からの同盟について言及した。
「仕方ないのよね。そこは」
「ええ。手を切るというのもね」
 それもどうかとだ。ハンナは言っていく。
「祖国さんとしてもね」
「約束を破るのはよくないぞ」
 アメリカはハンナにはっきりと言い切った。
「僕もイギリスは間違っていると思うがそれでもだ」
「そうなのよ。まだ同盟の期間は続いているから」
「そこが厄介なのよね」
 アメリカ妹もハンナに応えてきた。
「エイリスの植民地は全部独立させたいけれどね」
「私達からは何もできないのよ」
「それで日本に攻めさせてね」
「そうよ。一旦エイリスを追い出してもらうわ」
 そしてだというのだ。
「それから。軍備を整えてね」
「大体一年よ」
 キャロルが時間のことを言ってきた。
「一年あればね」
「軍備が完全に整うのね」
「ええ、キリング家の軍需産業を総動員すればね」
「わかったわ。ではまずは日本に攻めさせて」
 そしてだ。そのうえでだというのだ。
「一年経てば反撃に転じるわ」
「オセアニア、東南アジアを解放して」
「日本本土に攻め込むわ」
 そこまで考えていた。ガメリカも国家戦略を立てているのだ。
「まあ。インドまでは興味がないけれどね」
「そうよね。ガメリカはあくまで太平洋経済圏を築くことが目的だから」
 クーは経済の観点から述べる。財務長官らしく。
「中帝国をパートナーにして」
「あの皇帝は少しばかり問題があるわよね」
 ハンナはシュウ皇帝には疑問を持っていた。
「どうも。我儘っていうか」
「そのうち共和制になってもらうわ」
 ハンナは中帝国の国家システムについても既に考えていた。
「そして日本はね」
「滅ぼさないというのだね」 
 ようやくだ。ルースが口を開いてきた。この会議ではじめてだった。
「そしてそのうえで」
「日本は太平洋経済圏のナンバースリーになってもらうわ」
 これだけ言えばだ。ハンナの中でも日本の扱いは悪くなかった。
 だがそれでもだ。ハンナはこうも言うのだった。
「そして絶対にソビエトと戦ってもらってあの国の南下と共有主義の楯になってもらうわ」
「要するに厄介なことは全部押し付けるのね」
「ええ。ただしね」
 ハンナはキャロルを見た。今発言した彼女をだ。
 そのうえで
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ