46話 サイアム・ビストの最期
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2人は照明が灯る通路を歩いた。
十字の角に差し掛かるが3方のうち1方だけが照明が付いていた。
2人共そのガイドに従うことにした。ジュドーが鼻を鳴らす。
「フン、バレてやがる」
ハマーンはこの状況にそんなに悲観はしなかった。その向かう先に殺意や絶望などの負の要因を感じ得なかったからだった。恐らくはジュドーも同じように感じているだろうと思った。
ジュドーは多分面白くないだけだろう。それでそんな態度を取ったに違いない。
この要塞に生気が感じられない為、意思が読み取れない。それが不安材料ではあるが。。。
ジュドーらは導かれるままある大きい空間に出た。そこは周囲に幾つもの大型なモニターがあり、外の様子を映し出している。そしてそこもあまり照明が灯っていないところだった。
その中央に大柄な老人が立っていて、傍に遺体を入れるショーケースが置いてあった。
ジュドーとハマーンは無言でその老人へ歩み寄った。すると老人の方が語り掛けてきた。
「君たちは運が良い」
2人とも無言だった。老人は気にせず話続けた。
「私の気まぐれだ。君らみたいな若者と行く末を鑑賞したいと思うてな」
ハマーンがその言に質問を投げた。
「私らがここに居る事が貴方のきまぐれなのか?」
老人は頷きもせず、ゆっくりと体を回してジュドーとハマーンを見た。
「退屈しのぎだ。気にせんで欲しい」
ジュドーは当然の質問を老人に投げかけた。
「あんた一体何者だ!」
老人は漠然と正体を明かした。
「私はサイアム・ビスト。ビスト財団の総帥で現状をもたらした本人だ」
ジュドーとハマーンは眉を潜めた。ハマーンが話す。
「現状とは?この要塞にも、何か関わりがあるのか?」
「あるも何もこれは私の仕掛けの一つだ」
サイアムが答える。ジュドーも聞きたいことを質問する。
「フル・フロンタルも知っているな!」
「アレは私の仕掛けのひとつだ。ほれ、私はこの様な老体だ。代わりに動いてもらうものがいないと何もできない」
ジュドーは息を飲んだ。真実味がいまいちながらもジュドーらを不幸に至らしめた根源が目の前にいる。そこに戦慄を覚えた。
ハマーンはジュドーの様子を見て、サイアムという老人の価値が薄々と理解してきた。
そしてサイアムに尋ねた。高圧的に。
「きまぐれな貴方にこの状況の打開策を聞きたい。要塞動力部はどこにある!」
ハマーンは銃口をサイアムに向けた。ジュドーはそれを眺めていた。
サイアムはつまらなそうな顔をした。
「真、読める展開でつまらんな」
「どうやらこの要塞で意思のあるものはお前しかいないようだ。ならば、聞き出すかこの場で始末するかだ」
サイアムは堂々とハ
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