ペルソナ3
1884話
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を鉄板にぶつけてしまったのだろう。
間違ってはいないのだが、出来ればもう少し別の言葉を選んで欲しかったところだ。
ここで焦っては色々と騒動が起きそうなのは、店員だけではなくテーブル席に座っている他の客達も俺の方を見ているのだから、間違いない。
特に高校生くらいの男や、大学生くらいの男は、嫉妬に満ちた視線をこっちに向けている。
私服に着替えているだけに、桐条は大学生……下手をすれば社会人に見られていてもおかしくはない。
実際桐条の外見は大人っぽいので、制服を着ていなければ高校生に見えなくても仕方がないのだ。
「中がふんわりとしているのが、美味いな」
周囲の様子に気が付いた様子もなく、桐条はお好み焼きに舌鼓を打っている。
そんな中、俺はこれ以上何かを言っても下手に目立つだけだと判断し、そのままお好み焼きを食べる事に集中する。
美味い店として知られているだけあって、お好み焼きは美味い。
時間の調整に関しても見事なもので、俺が食い終わるタイミングか、あるいは俺が食い終わるすぐ前に新しいお好み焼きを焼き上げ、俺の前に置いてくる。
だが、俺の食う速度は一向に衰える事はない。
店員は驚愕の表情を俺に向けていたが……まぁ、それはしょうがないだろう。
今の俺にとって、食事というのは純粋に味を楽しむという行為でしかない。
腹の中に入った物は、即座に吸収され魔力に変換されるのだから。
周囲から桐条のような女と一緒にいるという嫉妬、初めての人という言葉に対する嫉妬、信じられない速度でお好み焼きを食べているという畏怖……様々な視線を向けられながら、俺は桐条と2人でお好み焼き屋での食事を楽しむのだった。
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