暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1884話
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くなるのもどうかと思い、話題を変えて桐条との会話を楽しむ。
 そして少し時間が経ち……

「お客さん、いよいよ完成ですよ」

 その言葉に、俺と桐条は改めて鉄板に視線を向ける。
 そこでは既に焼き上がっており、後はソースを掛けるだけといった様子のお好み焼きが存在していた。
 そうしてソースとマヨネーズがそれぞれ格子状に掛けられ、青海苔と鰹節により、お好み焼きが完成される。
 ちなみにソースやマヨネーズを掛ける時、多少鉄板にはみ出るのだが……それによってソースやマヨネーズの焦げた匂いが周囲に広がるのだ。
 完成されたお好み焼きが、俺と桐条の前にそれぞれ移動させられる。
 桐条の前には1枚、俺の前には2枚。
 桐条はこの1枚で終わりだが、俺の頼んだメニューは欲張りセットの特大だ。
 寧ろ、ここからが本番だろう。
 実際、俺の前にお好み焼きを移動させた店員は、新たに別のお好み焼きを作り始めているのだから。

「これは……どうやって食べればいいのだ?」
「まぁ、特に作法とかはないから、箸で食べてもいいんだが……そのコテを使って食べるのが一般的だろうな。ほら、こうやって」

 桐条に見せるように、コテを使ってお好み焼きを切って口に運ぶ。
 ふんわりとしたお好み焼きに、絶妙の火加減で火は通っていながらシャキシャキとした歯応えが残っているキャベツ。
 ソースとマヨネーズの香りや濃厚さ……様々な食感や味を楽しめ時々ピリリとした辛さの紅ショウガのみじん切りも存在している。

「こう、か……? ほう、これは……」

 見よう見まねでコテを使い、お好み焼きを口に運ぶ桐条。
 それを見ながら、何日か前にTVでお好み焼きを食べる時にナイフとフォークを使って食べている芸能人が映っていたなと思い出す。
 フランス料理か! と突っ込みたくなったが、よくよく考えてみれば食べやすそうではあったんだよな。
 ナイフで切る時にフォークで押さえつけておけるし。
 ……ただ、家で自分が作ったお好み焼きを食べる時にやる分ならともかく、まさかこういうお好み焼き店でそんな真似が出来る筈もないしな。
 ちなみにその芸能人は、ナイフとフォークを持ち歩いており、お好み焼き店でも普通にそれを使う剛の者らしい。
 その芸能人と一緒にTVに出ていた他の者達も思わず引いていたのが印象的だった

「美味いだろう?」
「ああ、美味い。……以前から少し気になっていたのだが、初めて食べたのがこのお好み焼きで良かった。まさに、アルマーは私の初めての人だな」

 ガキィ、と。
 桐条の口から初めての人という言葉が出た瞬間、金属音が周囲に響く。
 まぁ、その金属音が何を意味しているのかは、確認するまでもなく明らかだ。
 初めての人という言葉に、店員が金属のヘラ
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