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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
万聖節前夜祭 4
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せた。
 光の矢はことごとく獣のあぎとへと吸収されてしまった。
 さらに弓削は手印を結ぶと夜空にむかって突き上げる。頭上に放たれた呪力が一瞬で広がり、あたりを覆い尽くす。

「遊びはおしまいです。――オン・トナトナ・マタマタ・カタカタ・カヤキリバウン・ウンハッタソハカ!」

 真言を唱えた弓削が黒いローブの女を中心とした妖精の群れに刀印を突きつけたとたん、妖精たちは動きを完全に封印された。
 まるで時間が止まったかのように妖精たちは動かない、動けない。
 結界とは外部からの攻撃を防ぐ盾であり鎧だが、それを裏返しにすれば外部への動きをすべてシャットアウトする拘束衣へと変わる。 
 シャットアウトするのは物理的な干渉のみではない、呪力や霊力もだ。
 妖精たちを捕らえた術は二つの術式で構成されており、ひとつは対象を拘束する術式。だがその外側には不動金縛りと同じ不動法にある結界護身法を組み合わせていた。
 本来、結界護身法は術者が自分に対して使用するもので、呪的霊的影響力を完全に遮断する術だ。
 妖精たちは呪縛されたうえに、さらに結界を重ねられてしまったのだ。もはや微動だにしない。
 このまま結界で押し潰すことも可能だが、どうしたものか……。
 弓削が迷っていた、その瞬間。ひと筋の光がほとばしった。

「バン・ウン・タラク・キリク・アク!」

 とっさに呪壁を展開し、襲いくる光を避ける。
 動けない妖精たちの中、一本の槍をかまえた若者が弓削をにらみつけていた。
 束縛を破ったものがいたのだ。

「わが師に対する無礼、ゆるさぬ!」

 槍を持つ若者の手がかすんだ。刹那、五月雨のごとき刺突がくり出される。
 呪術による結界。それはその硬化強度よりも強い呪的衝撃をあたえれば破壊は可能だ。可能ではあるが、その破壊速度を上まわる再生力が続くかぎり、攻撃を完全にはばんでしまう。
 その再生力をさらに上まわる速度で攻撃を繰り出さないかぎり、力押しで結界は破れない。
 青年の攻撃はことごとく弓削の結界にはばまれたのだが、それでもなおひるまず、あふれんばかりの闘気をみなぎらせていた。

「わが魔槍に貫けぬものはない。このクランの猛犬が相手だ!」
「私の結界はどのような攻撃も防ぎます。あなたの攻撃は私には絶対にとどきません」

 弓削は新たな呪を紡ぐため、その白い繊手をひるがえした――。





 東京都内某所。
 片手に刀袋を持った、細身だが長身で、がっしりとした体格の青年に骸骨が群がる。

「――ノウマク・サラバ・タタギャテイビャク・サラバ――」

 だが青年が火界咒を唱えると、骸骨たちはたちまち燃え上がり、ラグを走らせ灰になったかと思うと消滅した。
 現在新宿で執り行われている宮地の火界咒ほ
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